バンコンや軽キャンで満足できなくなったら、キャブコンが視野に入ってくるだろう。そんなとき、キャブコンの第一歩を踏み出すのに最適な1台が、ダイレクトカーズのニューモデル、伊勢志摩だ。

乗車定員6名、就寝定員6名が実現できるのはキャブコンならでは!

キャンピングカー選びをする時、最初はコンパクトで普段使いもできるバンコンや軽キャンでもいいかなぁと思うのだが、段々欲が出てきて、「やっぱりキャブコンだよなぁ」ということになる。




キャブコンは海外にもあるのだが、いわゆるモーターホームと言われる大きなサイズのもので、国産キャブコンのような大きさとパッケージングは、やはり日本のお家芸と言えるものだ。国産モデルの多くは、ハイエースかタウンエースベース、もしくはトヨタ・カムロードというキャンピングカー専用シャシーに居住部分となるシェルを載せて、内部に家具などの装備をインストールしていく。




多くの部分が手作りのため、どうしても納期が長く、またバンコンなどに比べると高額になってしまう傾向がある。価格帯は広いが、500万円台後半から1000万円くらいと、輸入高級車とさほど変わらないプライスになっている。昨今では快適な居住性が身上のキャブコンが台数を増やしているが、やはり高額なために、キャンピングカー愛好家たちの垂涎の的であることには変わりない。




そんな中、三重県のダイレクトカーズが一台の新型キャブコンを発売した。その名は「伊勢志摩」だ。

ダイレクトカーズ・伊勢志摩の価格は、2WDガソリン(ダブルタイヤ)が632万円、2WDディーゼル(ダブルタイヤワイドトレッド仕様)が702万円、4WDディーゼル(シングルタイヤ)が712万円。

どうしてその名前からは後からお話するとして、まずはそのコンセプトから説明したい。ダイレクトカーズは元々、ハイエースベースのバンコンを得意とするビルダーだが、これまでも「トリップ」というハイエンドキャブコンモデルをラインナップに持っていった。


 


このモデル、とにかく付いていない装備はないのではというほど、充実かつ豪華な内容だった。価格も869万円から963万円と堂々たるもので、内容から考えると当然と言える。一方の伊勢志摩は、もっともベーシックな状態で632万円に抑えられている。その分、装備は必要最低限なものに抑えて、ライフスタイルに合わせてオプションで追加していくという形になっている。




サイズも手頃。同じカムロードベースながら、トリップの全長5150mmに対して伊勢志摩は4990mmと、若干だが取り回しがしやすくなっているのも、キャブコンエントリーユーザーには魅力のひとつだ。

L字型ラウンジを採用した室内。センターテーブルは無段階で高さ調整が可能で、低くしてその上にクッションを載せればセンターベッドが完成する。

ダイレクトカーズ・伊勢志摩のマルチルーム。車外からのアクセスも可能。

装備が最低限とは言えども、リチウムイオンバッテリーや85L冷蔵庫は付いているし、二段ベッドやマルチルームも装備されている。インバーターやFFヒーターなどはオプションだが、2つ合わせても50万円以内で付けることができる。また、ダブルタイヤシャーシを使っているのも注目ポイントだ。よく言われる、キャンピングカーの高速道路でのふらつきや横転といった安全面での心配も少ない。




つまり伊勢志摩は、基本装備は抑えているけれど、ベース価格は低めに設定するので、欲しい装備だけ追加する...というキャブコンなのである。写真を見ていただければ分かると思うが、作りもしっかりしているし、インテリアのデザインやトリム、家具にも上質感が漂っている。乗車定員6名、就寝定員6名なので、仮に家族三世代で旅に出るとしても、十分に対応してくれる。

ダイレクトカーズ・伊勢志摩のギャレー。シンク・カセットコンロ・冷蔵庫は標準装備。

インテリア最後部の二段ベッド。下段は左右の車外からアクセス可能。ベッドマットを外せばラゲッジルームになる。

バンクベッドのマットは跳ね上げて、プロジェクターを投影することも可能だ。

スローアクションで閉まる天井収納を車内6カ所に装備。

展示車(2WDガソリン)はダブルタイヤ仕様。なお、4WDディーゼルはシングルタイヤ仕様となる。

さて、伊勢志摩の名前の由来についてだが、このモデルは地方の地場産業を支援するという「地方創生モデル」なるコンセプトが掲げられている。どの辺が地方創生なのかというと、内装に「伊勢木綿縫製」と「伊勢型紙」を使うことができるのだ。ただし、これらはオプション設定になっており、あくまでも好みで選べぶことができる...という内容のものだ。

伊勢木綿縫製は9万3500円〜、伊勢型紙は6万500円〜のオプション。
肌触りが良くシワになりづらいそうだ。

ということで、今回はなかなかセンセーショナルな名前のキャブコンを紹介した。ダイレクトカーズは今年に入って、この伊勢志摩の他に「AMAHO」という軽キャンも発売しており、既存のラインナップから新規路線に振りつつある。伊勢志摩もその路線のひとつであり、ナッツRVの「クレア」や、AtoZの「アンソニー」といった人気モデルの対抗馬になりそう気配だ。キャブコンオーナーを目指している人は、ぜひ実車をチェックしていただきたい。

全長が5m未満なので、フェリー運賃を抑えられるメリットもある。

ダイレクトカーズ https://www.cars-drt.com/
情報提供元: MotorFan
記事名:「 【このキャンピングカーが欲しい!】憧れのキャブコンが身近に。コスパよし、使い勝手上々なニューモデル! |ダイレクトカーズ・伊勢志摩