三井化学は、市原工場内に炭化水素系合成油ルーカントの新プラントを建設し、2021年4月より営業運転を開始した。これにより、三井化学のルーカントは、岩国大竹工場、市原工場の2拠点供給体制となり、世界の旺盛な需要に対応するとともに不測の事態における事業継続性を強化する。

 ルーカントは、三井化学が世界で初めて商品化した高性能炭化水素系合成油であり、粘度の温度依存性が小さく、剪断安定性・熱化学的安定性に優れている等の特長を有する。それらの特長から、極めて高品質が求められる自動車ドライブラインのギア油、工業用潤滑油並びにグリースなどの粘度調整剤として採用されており、主要な自動車メーカーや潤滑油メーカーから認証。低環境負荷ニーズの高まりの中、省燃費や長寿命に貢献するものとして世界的に需要の増大が見込まれる。

 三井化学は、潤滑油添加剤パッケージ最大手のThe Lubrizol Corporation(ルーブリゾール)のAdditives Segment(Segment President:Tom Curtis)との戦略提携を行っており、三井化学、ルーブリゾール両社で潤滑油市場におけるルーカント事業の更なる拡大・成長を図る。また、三井化学独自の取り組みとして、エラストマー、エンプラ改質用途等、機能性液状ポリマーとしての積極的な市場・用途開発に取り組んでいく。

製品:炭化水素系合成油


商標:ルーカント


立地:三井化学 市原工場内
情報提供元: MotorFan
記事名:「 三井化学:市原工場にてルーカント新プラント営業運転を開始