ヤマガタデザイングループが運営するホテル「スイデンテラス」は、木造建築が田んぼに浮かぶような景観などを魅力に、年間5万人以上が宿泊している。周辺には観光スポットが点在しているものの、ホテルからの二次交通が課題になっていた。
今回、施設のエントランス前に日産自動車が展開するカーシェアリングサービス「NISSAN e-シェアモビ」を1台導入し、宿泊者が3時間単位から利用できるようになり、移動の選択肢を広げる(4月27日より開始)。排出ガスゼロの電気自動車「日産リーフ」の使用により、自然に負荷を与えないクリーンな観光が実現できる。この導入に合わせて、「スイデンテラス」では、庄内ドライブルートの作成や、「NISSAN e-シェアモビ」の利用と加茂水族館やスタジオセディック庄内オープンセットの入場券を組み合わせた宿泊プランを提供する。
②地域の教育向上への連携
ヤマガタデザイングループが運営する「キッズドームソライ」は、「夢中体験を通じて子どもの個性を育む」を教育理念とし、年間8万人以上が訪れる全天候型の児童教育施設。日産自動車はソライのプラチナサポーターに就任し、同活動を支援するとともに、子どもたちが楽しみながら地球環境問題と自動車産業の環境技術について学ぶことのできる「日産わくわくエコスクール」などを提供する。
③防災力強化
ヤマガタデザインは、「スイデンテラス」に『V2H(Vehicle to Home)』(電気自動車からの給電を行う機器)を導入し、上記①で利用している「日産リーフ」の電力を災害による停電時のバックアップ電源として活用し、宿泊者の安全確保に努め、復旧活動にあたる方々を支援。また、山形日産自動車販売は、災害時に「スイデンテラス」で使用する「日産リーフ」に対して店舗が所有する急速充電器の無料での使用を提供し、防災力の向上に貢献する。
このたびの協定締結に際して、日産自動車の星野朝子執行役副社長は次のようにコメントしている。
「日産自動車は、二酸化炭素排出ゼロの電気自動車(EV)の普及を通して、ゼロエミッション社会の実現や地域課題の解決を目指す活動、日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を推進しており、今回の協定が127件目の取り組みとなります。同じ志を持ち、庄内地域での「地方創生」を掲げ、まちづくりのために様々な活動をされているヤマガタデザインとタッグを組めることを、大変嬉しく思うとともに、今後の展開を考え、とてもワクワクしております。環境に優しく、災害時には電気を供給できる『走る蓄電池』として活躍するEVの特徴と日産ならではの楽しさを融合させ、皆さまと共に地域の活性化に貢献していきたいと思います」
一方、ヤマガタデザインの山中大介代表取締役は次のように述べている。
「日本の地方都市には課題が山積していますが、それらの課題は本質的にはどの地域も共通していると私たちは考えています。当社は『課題を解決する事業をデザインすること』をミッションに掲げ、山形県庄内地域を、民間主導による日本の課題解決のモデルとするべく、日々挑戦して参りました。このたび、世界に先駆けてEVを実用化し、地球環境の課題解決に取り組んできた日産自動車とまちづくり協定を締結し、地域活性化に向けてタッグを組めることになり、大変嬉しく思います。課題解決のスピードを加速させ、全国に波及するモデルとなるよう力を合わせていきます」