SVNetは、カメラ映像からディープラーニングによって検知する自動運転車両向けの物体認識AIソフトウェア。特許技術によってネットワークパラメータサイズや必要とする演算量、メモリ使用量を少なくしながら、高い物体検出・認識精度を実現する。製品特性に応じたチップ(SoC)への組み込みや、高価なセンサーをカメラに置き換えた利用が可能で、競合他社の製品と比較して、数分の一のコストでADASや量産自動車への提供を可能にしている。
現在、ドイツ・中国市場をはじめ9社のパートナーと提携し、51種類のADASおよび自動運転向け車両に採用され、世界中で1300万台の量産車に導入される予定。日本市場においては、2020年8月には大手システムオンチップ(SoC)ソリューション企業であるソシオネクストと、日本市場へのSVNetの供給を拡大するための協業契約を締結している。
2020年10月の『NVIDIA GTC 2020』および、11月の『AutoSens 2020』に発表した『SVM(サラウンドビューモニタリング)』は、自動車業界で大きな注目を集めた。この技術は、自動車の側面に沿って取り付けられた複数のカメラで収集した広角画像を組み合わせて、360度全方向の物体や状況を認識するもの。このSVMやAR-HUD(拡張現実ヘッドアップディスプレイ)などの新技術をベースにした新しいビジネス分野にも注力する。
ドライバーの介在の有無にかかわらず駐車を支援する自動駐車支援(Advanced Parking Assist.APA)や、車両が自ら駐車スペースまで運転し、呼び出されたら自ら戻ってくる完全なバレーパーキング(Automated Valet Parking.AVP)などの高度な機能を実現するための物体認識技術を提供する。
これらの技術革新を、OEM、自動車部品メーカー、SoCメーカーなどと協力し、誰もが日常的に使えるドライブライフに導入し、業界の最新トレンドをリードしていく。