ホンダはかつて、低燃費、高環境性能、高出力の並立手段として、2003年にミニバンの「ストリームアブソルート」にのみ搭載した2.0ℓのK20Bで直噴にトライしていた。この時は燃焼室天井中央にインジェクターを配置したセンターインジェクション、空燃比65:1のリーンバーンというある意味「攻めた」ものだったが、それ以後、2013年9月に発売された3代目フィットまで、直噴エンジンはパタリと止まる。「10年ぶりのホンダ直噴」はL15Bに、そのデビューは北米のアコードにこそ譲ったが、K24W直噴仕様は「10年ぶりのアブソルート」だ。サイドインジェクションにストイキという手堅い作りだが、ミニバンへの適用にホンダの「走り」への意地が見えた思いがする。