REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
「新型の隼は、非常に乗りやすくなった。普段使わない180km/hの領域でも安定。前モデルよりも確実に良くなっている」動画の冒頭では、鈴木俊宏社長自ら、開発中の隼に乗車し、そう語った……。
今回公開された開発ストーリーでは、初代が大ヒットした隼だけに、3代目をどうするか? どう変化をつけるか? と悩みに悩み、苦悩の末に生み出された「最高傑作」誕生までの秘話が惜しみなく披露されている。
新型の隼は、直列4気筒1340ccエンジンを搭載。しかし開発に当たっては、大排気量化はもちろん、6気筒化や過給機(ターボチャージャー)付きエンジンも試作・テスト。フレームも様々なタイプが試作・テストされ、吟味・淘汰されたという。
動画では、エンジン開発者、デザイン開発者、フレーム開発者、電子制御開発者、テストライダーなど、隼の開発に携わった人々が登場。実際のテスト走行時の模様や、デザイン開発時の模様、空力テストの模様など、開発時のリアルなシーンも公開されている。
トライ&エラーを繰り返して完成した新型の隼は、開発陣が口を揃えて語る通り、まさに「スズキの最高傑作」。17分42秒間の中に、隼に対するスズキ開発陣の執念、意気込み、思い入れが凝縮。隼はスズキというメーカーの枠を超え、サムライ的な職人たちが作り上げた、ニッポンが誇る最高傑作といえよう。