取材協力●KN-YOKOHAMA (045-593-9402)
チャンバー装着、ビッグキャブ化、ボアアップ。2スト50cc系スクーターの数あるパワーアップ方法の中でも、効果てき面なのがエンジンスワップ。
排気量の大きなエンジンに載せ替えてパワーを手にいれるのが、このチューンナップの魂胆で、JOGアプリオやJOG-ZRにはJOG90(エンジン型式3WF)のエンジン換装、というのが定番の組み合わせだ。
なおアクシス90のエンジンもJOG90と同じ3WF型。なので、こちらもJOGアプリオとの相性は良い。
JOGアプリオの排気量は49cc、対するJOG90の排気量は82cc(ボア×ストローク:φ50×42mm)。まず載せ替えるだけで1.6倍以上の排気量が手に入る。単に載せ替えただけの素の状態ではそれほど速くはないので、ボアアップキットを組み込んで89cc化や96cc化でパワーを手に入れる!というのがおきまりのパターンとなっている。
なお、JOGアプリオエンジンでのボアアップでは80ccあたりが排気量アップの限界値で、ロングクランクでストロークアップも可能だが、ストロークに合わせてポートタイミングを合わせる必要があり、手間が大きい。
一方のJOG90は、φ52のボアアップキットを組むと黄色ナンバーの範囲の最大排気量となる89ccに。人気のφ54mmキットでは96ccとなる。ロングクランクのラインナップは少なめ。
JOG90(アクシス90)のエンジンへのスワップの難易度はイージー。エンジンハンガーの位置や寸法、リヤショックの取り付けに関してなど、ディメンションがまったく一緒で、ボルトオンで載せ替えができるのだ。
リヤホイールはJOG90/アクシス90用が必要となり、フライホイールもJOG90/アクシス90用が必要。(今回の規制後車両にはグランドアクシス100用のフライホイールが必要で、ファンの取付に工夫が必要)
ポン付けとはいかないが、グランドアクシス100、BW’S100系エンジンへの載せ換えが人気。理由はシリンダーやロングクランクが充実しているからで、JOG90のエンジンを用いるよりもパワーアップ面での拡張性が高い。エンジンハンガーにエンジン自体はそのままガチャっと載せれるのだが、リヤショックの取り付けラインが異なるので、アダプター等を作ってオフセットする必要がある。エアクリーナーボックスも車体と干渉するのを回避するなど工夫は必要となる。
●エンジン
・クランクケース JOG90純正
・シリンダー KN企画ボアアップキット(品番:JA01)改54mm→55mmボーリング
・クランク KN企画ミドルクランク 45mm(品番:CS02-1)
・キャブレター Stage6デロルト22Φ
・CDI グランドアクシス2型純正
・マフラー KN企画G03X
・エンジン周りその他ポイント スタータークラッチレス化によるセル無し仕様、軽量フライホイールでレスポンス良好
●駆動系
・プーリー KN企画ハイスピードプーリー(品番:7001)
・フェイス KN企画補修用ドライブフェース(品番:7001-8)
・Vベルト KN企画強化ベルトロングタイプ(品番:7020-L-SS)
・クラッチ KN企画補修用クラッチ(品番:7003-5)
・トルクカム KN企画トルクカム(品番:RL-02)
・クラッチアウター KN企画補修用クラッチアウター(品番:7003-5-OT)
・センスプ KN企画強化センタースプリング黄色(品番:7006-2)
・駆動系その他ポイント この車種では超定番となった組み合わせです。