ワクワクしたり、落ち込んだり、かと思えば気が大きくなったり……の、35(クルマ)購入への道程、ぜひご一緒に楽しんでください。
TEXT&PHOTO:生江凪子(Naco NAMAE)
PHOTO:Motor-Fan.jp / Special thanks:NISSAN
日産 GT-R好きな、興味がある皆さま、こんにちは。ナコです。【女性編集者、R35を……買う?! 】をご覧いただき、ありがとうございます。さすがにそろそろ慣れてきた? の5回目です。
無事(?)に駐車場に入庫することもできてご満悦のナコ、早、社内で「オレの35」の自慢をしまくってウザがられつつあるのですが、当の本人、まったく気にせず。そういう部分、強心臓。
さて借り出した数日後、別仕事が入り日産へ向かうことになった。もちろん移動は「オレの35」を使いたい。広報部O女史と電話で打ち合わせをさせていただくなかのやりとりで、広報車にて伺いたい旨お伝えすると……。
「あ、その時間なら一緒に出社しようかしら!」とウキウキ声で言われた。「ぜひ!」とふたつ返事をしたものの、いや、まて。このワタシの運転の横にお乗せして大丈夫? 電話を切った直後から半べそ。またしてもお腹が痛くなってきた。こういう部分、ノミの心臓。
さて、当日。
横浜・日産本社を目指す……緊張。緊張。初めての路上教習より緊張。でも、あんまりに緊張していると、「コイツにクルマを貸したの、間違いぢゃね?」と思われてしまう。慎重に、そして少し余裕をみせられるよう運転せねば。
無事に到着した後は、ほぼ廃人。この後の仕事、できるのかいな……。教習だったらハンコちゃんともらえていたかしらん。
借り出してからほんの数日だが、GT-Rとは、こんなに本気モード100パーセントで運転しなければならないクルマなのか……と愕然とする。もちろん570馬力のクルマをラクに運転できるなんて思っているわけではないし、ラクに運転したいとも思っていない。だが、いままで試乗させていただいたGT-Rの印象からガラッと変わってびっくりするほど体力が必要なのだ。
GT-Rは「カッコいいから!」というだけでは手を出してはいけないクルマなのか。数時間の試乗とはかくも印象が違うものなのか……。O女史を助手席にお乗せしたことで、緊張の針がレッドゾーンを振り切ってしまったナコ。
そりゃそうですよ。レーサーでも自動車評論家でもない、クルマ(とくにR35がもんのすっごく)好きなだけの一介の雑誌編集者ですから。やはり私にGT-Rは分不相応なのだ……もう、返却したほうがいいかも……と泣きそうになりながら、念のためお伺いする。
「運転がなんとなくしづらいのは……ワタシの運転が下手だからかもしれないのですが、タイヤが……空気圧がちょっと狂ってるとか……溝がもうないとか……ないですかね?」
というのも前日、自動車評論家の瀨在仁志さん、そしてMF.jp編集長のスズキと一緒に撮影に行ったときに「これ、たしかに気になる」という話になったから。
もしかしたらタイヤに不具合があって運転しづらいのかも、という自分のなかの不安が、プロに言われると「私だけのせいじゃない?」という気になり、畏れ多くも車両担当のかたへお伝えすることに。
「アラートは出ていませんが、皆さんが気になるくらいなのでサービスに入庫してチェックしたほうがいいかもしれませんね」と話しつつも、その日はとりあえず乗って帰ることに(すぐ凹むため、やっぱり私の運転が下手っぴぃてことかいな、としょぼくれながら)。
もちろん自覚はあるが「お前の運転が下手」と現実を突きつけられるよりは、「車両に不具合アリ」と言われるほうがうれしい。そりゃそうだ。
そして次の日「オレの35」が恐ろしい言葉を発した。
購入の本気度(維持できるか)を問われる、35の発した恐ろしい言葉とは……。
次回【女性編集者、R35を……買う?! Vol.06】婚約指輪は給料3ヵ月分! 的な? へ続く(12月4日更新)
【女性編集者、R35を……買う?!】は、フィクションがちょっこし入ったノンフィクションの連載となります(回数、期間、それどころか金銭的・能力的に購入できるかどうかも未定)。クルマの運転に自信がなくても、「カッコよくて好き!」という想いだけでGT-Rに乗れるのか? そもそもGT-Rって日常使いできるクルマなのか? などなど、GT-Rを購入するにあたってのさまざまなハードルを大真面目に考察した、限りなく主観的な「日記」となりますのでご了承ください。