一方、電通はこれまで"人"起点の統合マーケティング・コミュニケーションやデジタル領域のソリューションを国内外の様々な業界に向けて数多く提供してきた。
今回発足する新体制では、トヨタ自動車のビジネスモデルの変革をスピーディーに推進するために、自動車業界のマーケティングに特化し販売店を中心としたリテール領域にも強みのあるデルフィスと、電通との知見・ノウハウの融合を図る。それによって、トヨタ自動車の「1.お客様から最も信頼されるブランドづくりに向けた新たなコミュニケーションの革新」「2.デジタル社会の進展など、時代の変化を先取りした新たなマーケティングへの変革」、さらには「3.モビリティ社会でのビジネスへのチャレンジ」を追求していく。これまでの手法にとらわれず、自動車メーカーの領域、広告会社の領域を超えて、ユーザーの状況やニーズなどの情報を正確に把握し、新しいビジネスに展開していくこと、そしてそれを世の中に提案していくことを目指す。
電通は、「事業成長パートナー」として新体制に参画し、顧客企業のマーケティングおよびビジネス変革を推進していくという。
2020年9月、トヨタ自動車、電通グループ、デルフィスは、デルフィスによる電通グループへの第三者割当増資を含む資本業務提携契約を締結した。2つの事業会社(①、②)と、それを統括する持株会社による新体制を発足する。
今後、各国の競争法当局の承認等を取得後、電通グループがデルフィスに出資をし、2021年1月(予定)の新体制発足に向け、準備を進めていく。
・事業会社(①)
デルフィスの事業を基盤に、1)ユーザーから最も信頼されるブランドづくりに向けた新たなコミュニケーションの革新 2)デジタル社会の進展など、時代の変化を先取りした新たなマーケティングへの変革 3)モビリティ社会でのビジネスへのチャレンジを行っていく。
・事業会社(②):
リテール領域のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進により、デジタルコミュニケーション分野の研究機関として、新たな「仕組み」と「ビジネス」の創造に取り組む。
・持株会社(HD社):
新設・発足する事業会社(①、②)を統括し、マーケティング領域の変革に関する戦略的意思決定を行う。