実験車両は日野ブルーリボンシティを使用。ジェイテクトの油圧パワーステアリングシステムは、特性を加味した制御最適化の機能も有している。
羽田空港ターミナルビルに設置された仮設バス停を発着点として、羽田イノベーションシティ(Haneda Innovation City)を経由する周回コース(約4キロ)の公道区間において、搭載された自動運転制御装置により、既定のルートを周回した。ルート上に埋設された磁気マーカやGNSS測位を活用して自車位置を把握し、事前に設定された走行軌跡と照らし合わせてアクセル、ブレーキ、操舵操作を実施し、自動運転走行を実施。発進、最大60km/hの走行、右左折、車線変更、正着制御による停車といった一連の走行パターンを繰り返した。
今回の羽田空港地域における実証実験では、テストコース等における限られた条件での実験と異なり、実交通環境下の走行データを多く取得することができた。また、磁気マーカやGNSSといった異なる測位方式による走行データも取得することができた。今後、実験データの解析を通して、技術、精度、社会的受容性に係る課題解決に向けた取組みを更に促進し、関係機関と協調しながら、実用化と普及の加速を図っていく。