「903W」には、タイヤの回転方向と平行にスチールコードを配置したベルト層を有する独自開発のベルト構造「SpiraLoop(スパイラループ)」を採用。これにより、同社従来ベルト構造でウルトラワイドベース化を行った場合に弱点となるショルダー部の成長とベルト部の歪みを抑制させ、優れた耐偏摩耗性と耐久性を確保することができ、タイヤの長寿命化に貢献する。
また、トレッドパターンは、氷雪上性能重視型スタッドレスタイヤ「ZEN 903ZW」をベースに、ブロックエッジ量を増加させる「小ピッチワイドグルーブ」やブロック剛性を維持し接地面積を確保する「6列トラクションZブロック」を採用し、これらをウルトラワイドベースタイヤ用に最適に配列することで、優れたスタッドレス性能を発揮する。
横浜ゴムでは近年のトラック・バス用タイヤのシングル化需要に合わせ、ウルトラワイドベースタイヤの販売を加速しており、日本ではトラック用オールシーズンウルトラワイドベースタイヤ「902L」を2019年に本格導入している。また、同社は中期経営計画「グランドデザイン2020(GD2020)」において、タイヤ生産財事業を次の100年の収益の柱とすることを掲げ、トラック・バス用タイヤの拡販にも取り組んでおり、独自技術である「SpiraLoop」を採用した超偏平シングルタイヤを、北米や日本で積極的に展開している。