日本に導入される予定の「55クワトロ」には、合計で265kW(約360ps)/561Nmを発する2基のモーターと、95kWhのバッテリーを搭載。6.6秒の0-100km/h加速タイム、200km/hの最高速をマークする一方、最高446kmの航続距離を実現。この2モーターにはブーストモードが備わっており、最長8秒間、最高出力を300kW(約408ps)、最大トルクを664Nmに引き上げることが可能で、その際の0-100km/h加速は5.7秒に短縮される。
日本仕様に用意される充電機器は、標準装備として付帯される家庭向けの普通AC(交流200V)充電器と、主として公共の急速DC(直流)充電器がある。公共の充電器としては全国に7800か所に設置されているCHAdeMO(チャデモ)規格の急速充電器(出力50kWまで)を利用可能。
95kWhのバッテリーをフル充電するには、50kWの出力で1時間半以上かかるが、通常SOC(使用可能電力量)のゼロから100%まで最大出力で充電し続けることはできず、バッテリーを保護するためには、セルの温度や充電状態によって充電速度を落とさなくてはならない。e-tronは非常に優れたバッテリー制御と温度管理により、急速充電器の場合でも、満充電に近いレベルまで高速の充電スピードを維持できることができるという。
アウディ ジャパンではe-tronの導入にあわせて、Audi Charging Serviceを提供し(一年目のみ月会費の5,000円が無料)、このサービスで提供される充電カードは全国約7800カ所の急速充電器のうち約86%をカバーする「合同会社 日本充電サービス(NCS)」加入の充電器で利用できる。普通充電を含めると、2020年4月現在で2万1700カ所の充電ステーションを利用することができる。
同社では現在、e-tronを導入する準備を着々と進行中。正規販売店ネットワークおよびアウディ ジャパン豊橋PDIセンターの両面で、e-tronの導入と修理メンテナンス体制の構築が進められており、e-tronの販売と修理が可能な「e-tronディーラー」は、北海道から九州までをカバーする52店舗でスタートする予定だという(全店舗数は124店舗)。
また、「e-tronスポーツバック」の日本導入に伴い、女優、アーティストであり、自身がレトロワグラース株式会社の代表を務める柴崎コウさんが、Audi e-tronサポーターに就任する。2018年7月に環境省の環境特別広報大使にも任命された柴咲コウさんは、かねてより人と自然が調和する持続可能なライフスタイルを見据え、森・里・川・海と人とのつながり、自然との共生を念頭に活動。アウディ ジャパンは柴咲コウさんの協力を得て、Audi e-tronスポーツバックとサステイナビリティをテーマとしたスペシャルコンテンツを配信する予定だ。
なお、9月18〜19日には「Hi-NODE(東京都港区)」において日本初の大規模e-tron試乗イベントが開催される予定。プレス発表後の2日間、複数台のe-tronスポーツバックを準備し、試乗をはじめ、来場者がプロダクトに触れることが可能なイベントが企画されてという。このイベントにAudi e-tron Newsletterの読者やウェブサイトにて招待するキャンペーンを7月30日よりe-tron特設ウェブサイトにて開催している(詳細はウェブサイトを参照)。