実はこれ、管轄地により違いがあるかもしれないが、免許を取得する際に教わっているはずなのだ。バイクで右左折しようとしてウインカーが使えない場合、手信号による方向指示が義務付けられているのだ!
こちらは左折する場合の手信号だ。ウインカーが使えない(壊れた、あるいは最初から装備されていないなど)場合には、手信号により方向指示を出せばいいのだ。
右折する場合も手信号により方向指示を出せばいい。右折の場合は右腕を水平に真っ直ぐ伸ばすのだが、右折車線内ギリギリでこれをやると、対向車とぶつかる可能性もあるので用心しよう。
この手信号、実は4輪自動車でも使える。4輪自動車を運転していて、もしウインカーが壊れたら手信号により右左折をすればいい。これも免許センターなどで教わっているはず。右腕を出すから、必然的に右ウインドーは開けることになる。暑いからといって横着すると捕まる可能性があるので、これまた御用心。
では、いつからウインカー装備が必須になったのだろう。法律を調べていたら、ようやく見つけることができた。
これまた分かりづらい言葉が羅列されているのだが、まず1ページ目を要約すると昭和48年11月30日以前に製作された原動機付自転車には腕木式または点滅式ウインカーが備わっていなければならないとある。ウインカーなら理解できるが「腕木式」とは何のこと?と思われるだろう。これはアポロウインカーなどが有名だが、右左折する方向に木が飛び出して意思表示するもののことだ。
その次の2ページ目をご覧いただきたい。3の項目に昭和44年3月31日以前に製作された原動機付自転車には保安基準第63条の2第1項の規定は適用しない、とある。つまりウインカーや腕木式方向指示器が装備されていなくても良い、ということなのだ。
では気になる自動二輪車だとどうなのだろう。実は自動二輪車に対してウインカー装備が義務化された資料を見つけることができなかった。だから何年までに製造された自動二輪車であればウインカーがなくても大丈夫、というお墨付きは法律的にない。慣例的にウインカーが装備されるようになったことで、現在の法律ではウインカー装備が義務化されたようだ。
では、いつからウインカー装備が慣例化されたのだろう。前回の記事で紹介したホンダ・スーパーカブC100は1958年発売ながらウインカーが装備されていた。ところが1959年発売のベンスパ、ベンリィ・スーパースポーツCB92にはウインカーが装備されていないのだ。
同じCBの125ccモデルでも1964年発売のCB125だとウインカーがしっかり装備されている。元祖CB92にはなくてCB125にあるのだから、おそらく1960年代になってメーカーでもウインカーを標準装備することにしたのだろう。
ちなみに今回紹介したウインカー装備のないモデルであっても、現在路上を走っていて捕まることはない。ただ手信号による方向指示は必然だから、これを怠って右左折すると捕まることになる。また車検が必要なバイクの場合、ウインカーが新車時に装備されていなかったことを証明しなければ継続検査に合格しない。こうしたことを踏まえて、古いモデルを楽しんでいただきたい。