C-HR
RAV4
HIGHLANDER(ハイランダー)
4RUNNER
LAND CRUISER(ランドクルーザー)
SEQUOIA(セコイア)
だった。これをプラットフォームで見てみると
C-HR(TNGA GA-C)
RAV4(TNGA GA-K)
HIGHLANDER(TNGA GA-K)
4RUNNER(ラダーフレーム)
LAND CRUISER(ラダーフレーム)
SEQUOIA(ラダーフレーム)
となる。モノコックボディがオンロード重視、ラダーフレームがオフロード重視だと考えると、オンロード重視のニーズをC-HRとRAV4と大型のHIGHLANDERで応えなければならなかったわけだ。現行RAV4は歴代モデル最大のヒットとなっている。となれば、このオンロード重視のSUVにRAV4より少し大きなモデル(RAV4とHIGHLANDERの間)を投入する必然性も出てくる。
そこにまさにぴったりなのが新型ヴェンザ=ハリアーだ。
ということで、新型ハリアーと新型ヴェンザは、一卵性双生児となった。ヴェンザ登場でトヨタの北米SUVのラインアップはこうなる。
C-HR(TNGA GA-C)
RAV4(TNGA GA-K)
VENZA(TNGA GA-K)
HIGHLANDER(TNGA GA-K)
4RUNNER(ラダーフレーム)
LAND CRUISER(ラダーフレーム)
SEQUOIA(ラダーフレーム)
新型ヴェンザは
・TNGA GA-Kプラットフォーム
・2.5ℓ直4+THSⅡのハイブリッド(日本のハリアーにある2.0ℓガソリンエンジン仕様の設定はなし)
・システム最高出力は219hp
・燃費は、17.0km/ℓ(40MPG)
・駆動方式は、AWDのみ。AWDはリヤにモーターを積む「電動AWD」
・生産はハリアーを生産する高岡工場
となっている。
上が新型ハリアー、下が新型ヴェンザである。言うまでもなく、まったく同じ。従来は、モデル名が違うクルマはベース車両が同じでも日本仕様と北米仕様はサイズ(北米仕様の方が大きい)、デザイン(アメリカ人が好むエクステリア)が異なる場合が多かった。ところが、今回のヴェンザはハリアーそのもの。北米向けに開発されたRAV4が日本でも大ヒットしたように、クルマの好みが日米(というよりもグローバルで)で似てきている、ということなのだろうか。
ちなみに、先代のヴェンザはこういうカタチをしていた。
正面視でも、ハリアーとヴェンザの違いはもはや間違い探しレベル。左右のライトからつながるシグネチャーラインの処理が少し違うのと、グリルの大きさがヴェンザの方が大きく見える(カメラのレンズの画角の違いかもしれない)。トヨタ・マークの大きさも同様だ。
ハリアーの最上級「Z」グレードのセンターディスプレイには12.3インチ高精細TFTワイドタッチタイプを採用。写真ではヴェンザの方が大きく見えるが、ヴェンザも上級グレードは12.3インチのマルチメディアタッチスクリーンを採用する。
エクステリア、インテリアともハリアーとヴェンザは同じ(もちろん細部で仕様が異なる部分もあるだろうが)。差別化するためのデザイン工程も、差別化のための部品、金型も削減できるということは、高いコスト競争力を持つということを意味する。
パワートレーンは、ヴェンザは2.5ℓ直4+THSⅡのハイブリッドのみ。厳しくなる燃費規制(CAFE規制)を考えると、できるだけ燃費のいいモデルを世界中で売りたいメーカーの思惑がある。新型ヤリスも欧州ではハイブリッドのみの販売となっているし、この新型ヴェンザも同様だ。
おそらく、そう遠くない将来に、レクサスRXがモデルチェンジすることになる。新型RXは、RAV4、ハリアー、ヴェンザと同じGA-Kプラットフォームを使う。パワートレーンもハイブリッドがメインになるだろう。トヨタのTNGAは、SUVのラインアップにもコスト競争力にも大きな力となっていることは明白だ。
北米におけるトヨタ/レクサスのSUVのラインアップを整理してみよう。
トヨタで7モデル、レクサスで5モデル、計12モデルという大陣容だ。今回はトヨタが「SUV」としているモデルだけを取り上げたが、このほかにタコマ(TACOMA)とタンドラ(TUNDRA)というピックアップトラックも用意する。トヨタのSUV系の品揃えに驚くばかりだ。
上の見てもわかるとおり、ラダーフレーム系以外では
レクサスNX:2014年〜(MCプラットフォーム)
レクサスRX:2015年〜(Kプラットフォーム)
のみがTNGAに切り替わっていない。となれば、次にモデルチェンジを受けるのはこの2台ということになる。おそらく、NXはGA-K(ホイールベース:2690mm)、RXはGA-K(ホイールベース:2850mm)を採用することなると予想する。