レガシィツーリングワゴンのフォロワーとしてトヨタ・カルディナ、日産プリメーラワゴン、ステージアなど多くのモデルが登場した。
欧州モデルには、いまでもセダン/ワゴンボディを用意するモデルが少なくない。BMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラス、アウディA4、VWパサートなどはワゴンの販売比率が高く、ブランドの中核モデルとして高い存在感がある。
現在の国産スポーツワゴンの代表選手といえば、スバル・レヴォーグだ。ワゴンボディのモデルとしてスポーツワゴンの孤塁を守る存在とも言える。そのレヴォーグが新型に切り替わるタイミングを見越して、あらためていま買える「スポーツワゴン」を比較してみよう。
スポーツワゴンとしてある程度のあまり大きくない方がいい。全長4700mm以下、価格も「買える価格」ということで360万円程度以下という条件付けをしてみた。
まずは、現行スバル・レヴォーグから
■現行スバル・レヴォーグ■
1.6GTアイサイト
車両価格:291万5000円
全長×全幅×全高:4690×1780×1495mm
ホイールベース:2650mm
エンジン:1.6ℓ水平対向4気筒DOHC直噴ターボ(170ps/250Nm)
トランスミッション:チェーン式CVT(リニアトロニック)
駆動方式:AWD
モデルチェンジ直前のレヴォーグは、1.6ℓ(FB16)と2.0ℓ(FA20)のふたつの水平対向4気筒直噴ターボが選べる。2.0ℓ版は300ps/400Nmというハイパワー。その分価格も高く、特別仕様車の2.0GTアイサイトVスポーツで346万5000円だ。
■トヨタ・カローラツーリング■
W×B
車両価格:245万8500円
全長×全幅×全高:4495mm×1745mm×1460mm
ホイールベース:2640mm
エンジン:1.2ℓ直4DOHC直噴ターボ(116ps/185Nm)
トランスミッション:6MT
駆動方式:FF
カローラツーリングは、1.2ℓ直3ターボと1.8ℓ直4+THSⅡのハイブリッド、そして2.0ℓ直4の3つのパワートレーンがあるが、「スポーツワゴン」ということで、1.2ℓ直4ターボ+6MTを選んだ。このサイズでマニュアル・トランスミッションが選べるのがいい。価格も245万8500円とリーズナブルなのもうれしい。
■ホンダ・ジェイド■
RS・ホンダセンシング
車両価格:260万5900円
全長×全幅×全高:4660mm×1775mm×1530mm
ホイールベース:2760mm
エンジン:L15B 1.5ℓ直4ターボ(150ps/203Nm)
トランスミッション:CVT
ジェイドは1.5ℓ直4ターボのほかに1.5ℓ直4+iDCDのハイブリッドも設定する。ハイブリッドにもRS・ホンセンシングがあり、こちらは295万2400円だ。
国産で今回の条件を満たす「スポーツワゴン」候補は少ない。日産、三菱、マツダ(MAZDA6にワゴンがあるが、サイズが大きい)、スズキ、ダイハツにはワゴン・モデルがない。
輸入車はどうだろう?
■VWゴルフヴァリアント■
TSIコンフォートライン
車両価格:299万円
全長×全幅×全高:4575mm×1800mm×1485mm
ホイールベース:2635mm
エンジン:1.2ℓ直4ターボ(105ps/175Nm)
トランスミッション:7速DCT
駆動方式:FF
ゴルフのワゴン、ゴルフヴァリアントはエントリーモデルの1.2ℓTSIが299万円。スポーツワゴンらしい動力性能を、となると1.4ℓTSIエンジン(140ps/250Nm)がほしいところ。そうなるとTSIハイライン で車両価格は352万円となる。選ぶべきは、337万円のTDIコンフォートラインかもしれない。2.0ℓ直4ディーゼルは長く付き合えば付き合うほど(トルキーな走りと燃費で)良さがわかるモデルだ。
■プジョー308SW■
SWアリュール
車両価格:314万4000円
全長×全幅×全高:4600mm×1805mm×1475mm
ホイールベース:2730mm
1.2ℓ直3ターボ(130ps/230Nm)
トランスミッション:8AT
駆動方式:FF
フレンチワゴンの代表格、308SWのエンジンは、1.2ℓ直3ターボと1.6ℓ直4ターボ、そして1.5ℓ直4ディーゼルが用意されている。トランスミッション、すべて8ATというかつてのフランス車では考えられない充実ぶり。308SWの良さはシートの良さでもある。308SWで条件内でベストを選ぶなら、SWアリュールBlueHDi(1.5ℓディーゼル)335万8000円だろう。
■ルノー・メガーヌ■
スポーツツアラーGT
車両価格:366万6000円
全長×全幅×全高:4635mm×1815mm×1450mm
ホイールベース:2710mm
エンジン:1.6ℓ直4ターボ(205ps/280Nm)
トランスミッション:7DCT
駆動方式:FF
ルノーの快速スポーツワゴン、メガーヌスポーツツアラー。標準ボディのメガーヌよりホイールベースが40mm長い2710mm(標準ボディは2670mm)、全長も240mm長い4635mm(標準ボディは4395mm)とワゴン専用ボディを纏う。ハイパワーの1.6ℓターボにDCTを組み合わせるのがパフォーマンス寄りのワゴンであることを窺わせる。
そして、新型レヴォーグだ。
■新型レヴォーグ(予想スペック)■
全長×全幅×全高:4720mm×1795mm×1480mm
ホイールベース:2670mm
エンジン:1.8ℓ水平対向4気筒直噴ターボ(200ps/320Nm)
トランスミッション:チェーン式CVT(リニアトロニック)
新開発1.8ℓ水平対向4気筒直噴ターボについては、こちらを。
SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)になる次期レヴォーグのボディサイズに関しては、ホイールベースの2670mmはほぼ確定と思っていいだろうが、問題は全長。現行型の4690mmからどの程度拡大するか。上にアウトバック、下にインプレッサを擁するレヴォーグだから、ここはあまり拡大せずに、4700mm以内に抑えてほしいところだ。