トヨタの新世代技術基盤であるTNGAのエンジン横置き用でもっとも大きなプラットフォームがGA-Kプラットフォームだ。新型ハリアーは、このGA-Kプラットフォームの上に開発されている。「GA-Kプラットフォーム」を軸に、トヨタのSUVについて考えてみよう。

 トヨタは、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)という技術基盤のうえにクルマの開発を進めている。そのTNGAには、


エンジン縦置き(FR向け)


GA-L:レクサスLS、LC、トヨタ・クラウン





エンジン横置き(FF向け)


GA-K


GA-C:プリウス、カローラ系、CH-R、レクサスUXなど


GA-B:ヤリス、ヤリスクロス


がある。横置き系はK→C→Bの順で小さくなる。ちなみに、GRヤリスは前がGA-B、後ろがGA-Cという変則的な造りになる。

カムリが使うGA-Kプラットフォーム

 前述の通り今回登場した新型ハリアーは、GA-Kプラットフォームを使う。GA-Kを使うのは、いまのところ


トヨタRAV4


トヨタ・ハリアー


Toyota Highlander


トヨタ・カムリ


Toyota Avalon


レクサスES


となっている。




 新型ハリアーは、GA-Kを使うSUVとしては3モデル目、ということになる。




 GA-KのSUVを並べてみよう。

上からRAV4、新型ハリアー、そして北米のHighlander

下にRXを加えるとこうなる

トヨタRAV4

トヨタRAV4(2019年〜)


全長×全幅×全高:4610mm×1865mm×1690mm


ホイールベース:2690mm


プラットフォーム:TNGA GA-K


パワートレーン:2.0ℓ直4+CVT/2.5ℓ直4+THSⅡ

トヨタ・ハリアー

トヨタ・ハリアー(2020年~)


全長×全幅×全高:4740mm×1855mm×1660mm


ホイールベース:2690mm


プラットフォーム:TNGA GA-K


パワートレーン:2.0ℓ直4+CVT/2.5ℓ直4+THSⅡ

Toyota Highlander

Toyota Highlander(2019年~)


全長×全幅×全高:4950mm×1930mm×1730mm


ホイールベース:2850mm


プラットフォーム:TNGA GA-K


パワートレーン:3.5ℓV6+8At/2.5ℓ直4+THSⅡ

現行レクサスRX

レクサスRX(2015年〜)


全長×全幅×全高:4890mm×1895mm×1710mm


ホイールベース:2790mm


プラットフォーム:Kプラットフォーム


パワートレーン:2.0ℓ直4ターボ+6AT/3.5ℓV6+THSⅡ

 ではもう少し整理してみることにする。




 GAーKプラットフォームのSUV3モデル(RAV4、ハリアー、Highlander)と現行レクサスRXをホイールベースと全長をとったマトリックスの上に置いてみる。

縦軸がホイールベース、横軸が全長だ。左からRAV4、ハリアー、RX、Highlanderとなる

 ついでなので、GA-Kプラットフォーム採用モデルをすべて置いてみる。

GA-Kプラットフォームには現在4種のホイールベースがあることがわかる。現行RXはひとつ前のKプラットフォームを使っている

レクサスES
Toyota Avalon


トヨタ・カムリ

 こうしてみると、


カムリ


全長×全幅×全高:4885mm×1800mm×1455mm


ホイールベース:2825mm




Avalon


全長×全幅×全高:4975mm×1850mm×1427mm


ホイールベース:2870mm




レクサスES


全長×全幅×全高:4975mm×1865mm×1445mm


ホイールベース:2870mm




 で、セダン系はホイールベースが2825mm/2870mmがあることがわかる。




SUV系は


2690mm(RAV4/ハリアー)


2850mm(Highlander)


 の2系統だ。




 次にモデルチェンジが期待されるトヨタ/レクサスのSUVは、NXとRX。NXはひとつ小さいGA-Cプラットフォームを使うことになるだろう。RXは当然、このGA-Kになる。

現行レクサスRXのデビューは2015年。北米での販売は絶好調を維持しているから、モデルチェンジのタイミングは難しいが、競争力を維持するためにも、デザインはキープコンセプトしたうえで、GA-Kプラットフォーム採用の新型に切り替わると予想する。

 となると、次期RXは


全長×全幅×全高:4930mm×1930mm×1710mm


ホイールベース:2850mm


プラットフォーム:TNGA GA-K


パワートレーン:3.5ℓV6+8AT/2.5ℓ直4+THSⅡ




 と予想する。


 現行型が


全長×全幅×全高:4890mm×1895mm×1710mm


ホイールベース:2790mm


 だから40mm程度長くなり、35mm程度ワイドになる感じだ。


 ライバルになるBMW X5が


全長×全幅×全高:4935mm×2005mm×1770mm


ホイールベース:2975mm




 メルセデス・ベンツGLCが


全長×全幅×全高:4930mm×1950mm×1770mm


ホイールベース:2995mm


 だから、まさにがっぷり四つなサイズになる。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 トヨタ新型ハリアーから次期レクサスRXを予想する TNGA GA-Kプラットフォームのモデル比較 ハリアー、RAV4と比べたら?