IHIの子会社であるIHI検査計測(IIC)は、AIによる顔認識機能により、対象者の体表面温度のみを瞬時に非接触で測定し、異常体温者を自動的に通知するシステム『FeverCheck』の販売を、4月20日に開始する。

 新型コロナウイルス等の感染流行下において、対象者に負荷をかけずに異常体温をスクリーニングするシステムは、接触による感染リスクを大幅に低減でき、社会活動の継続と流行の抑制に寄与するものと期待される。このたび販売を開始する『FeverCheck』は、歩行者を止めることなく、AIにより人間の顔を正確に特定することで、複数人の体表面温度を非接触で同時に測定でき、異常体表面温度者が通過した場合には、オペレータにリアルタイムで通知するスクリーニングシステム。オフィス、工場、学校、ホテル、商業施設、空港、駅、イベント会場など、多数の利用者が入場する場所でのスクリーニングを効率的に実施できる。

FeverCheckの活用イメージ

【主な特徴】


・FeverCheckは、赤外線&光学の双眼カメラ、AIによる顔認識や異常体温の判定・警報・データ保存の機能をもつデイスプレイ一体型PC、計測精度を向上させるキャリブレータ等で構成される。


・カメラに映った複数人の体表面温度情報を、非接触で同時に測定する。AIにより人間の顔を正確に特定し、対象者の体表面温度のみを計測できる。


・測定結果はPC上に、顔画像とともに測定温度がリアルタイムで表示され、異常体表面温度者が通過すれば、自動的に音で通知する。


・測定結果はPCに保存され、異常体表面温度者の事後追跡が可能。


・設営は、所要時間20分程度で簡単。構成機器は、すべてひとつのキャリーバッグに収納されており、移設も容易。




【主な仕様】


・測定範囲:30~45℃


・測定精度:±0.3℃


・測定距離:2~3m


・電源:AC100~240V




【注意点】


・屋内で使用してください。屋外での使用には適しません。


・当機器は、薬機法で定める体温計ではありません。あくまでスクリーニングが目的であり、体表温を測定するものです。


・FeverCheckは、商標登録中です。




 IICは、IHIグループの研究開発・製造・建設・品質管理など多岐にわたる分野での検査・計測技術を担当するとともに、これまでに、税関・空港でのX線検査装置などのセキュリティ機器を多数納入している。IICが有する体表温測定技術を応用した『FeverCheck』の提供により、IHIグループは、新型コロナウイルスの感染流行の抑制と日本の社会活動の継続に貢献していく。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 IHI:異常体温スクリーニングのためのFeverCheckを販売開始