インテリアトリムも同様に、 一方のフロントドアから反対側のフロントドアまで続く水平ラインがアクセントとなっている。センターコンソールには、SUV特有の装備として、大きなグラブハンドルを左右に設置。4つに水平に並んだ四角いエアベントは、標準モデルのフロントグリルに採用されているルーバーのデザインがモチーフとなっており、メルセデス・ベンツのSUVのエッセンスを表現。滑らかなレザーやトリムには上質感が溢れ、デザインを一新したスイッチ類は金属の質感が与えられた。また、前席にシートベンチレーターやステアリングヒーター、温冷機能付きカップホルダーを採用し、長距離移動などでの快適性がさらに高められている。
日本仕様はディーゼル仕様とガソリン仕様がそれぞれ1機種設定された。ディーゼルの「GLS 400d 4マチック」には、330psと700Nmを発揮する3.0L直列6気筒ターボの「OM656」ユニットを搭載。一方、ガソリン仕様の「GLS 580 4マチック・スポーツ」には、489psと700Nmを引き出す4.0L V型8気筒ツインターボ「M176」ユニットに、48V電装システムや「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」を組み合わせるマイルドハイブリッドとなる。トランスミッションはいずれも9速ATだ。
新型には、「ADS PLUS(アダプティブ・ダンピング・システム プラス)」を搭載した高性能型のエアサスペンションを標準装備。高度に複雑なセンサーシステムとアルゴリズムを用いて、減衰特性を路面の状態や走行条件にリアルタイムで適応させるもので、コンポーネントはすべて先代より改良されており、このうちサスペンションマウントには乗り心地を高める最適化を実施。さらに、乗員や積み込んだ荷物の重量にかかわらず、つねに一定の車高レベルを維持する。
「GLS 580 4マチック・スポーツ」にはさらに、「E-アクティブ・ボディ・コントロール」を搭載。これは、凹凸の激しい路面を走行する際にエネルギーの回収も行うことができるもの。ハイドロニューマチック(油圧空圧)装置によりダイナミックに変化する力を発生させてエアサスペンションが発生する力に重ね合わせ、加減速中、横方向加速発生中(カーブ)、不整路走行時などに車体をアクティブに支持・減衰する。
「E-アクティブ・ボディ・コントロール」には「ダイナミックカーブ機能」が備わっており、コーナリング時には2輪車のようにボディを内側に3段階で傾けることで、乗員に感じられる遠心力を低減。また、カメラで路面を常に監視し、凹凸を検知するとその箇所に差し掛かる前にサスペンションが対応し、凹凸の大部分を吸収する「ロードサーフィススキャン」機能を備え、乗り心地をさらに改善する。
そのほか、多彩な機能で構成する先進運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」や、テレマティクスサービス「メルセデス・ミー コネクト」といった安心・安全、快適・便利な機能やサービスが採用され、ハードウエアだけでなくソフトの面でも確かな進化を遂げている。