現行型発表:15年4月(「Modulo X」モデルチェンジ 18年12月)
JC08モード燃費:17.0km/ℓ ※「B・Honda SENSING」のFF車
REPORT●塚田勝弘(TSUKADA Katsuhiro)
PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)
MODEL●森脇亜紗紀(MORIWAKI Asaki)
※本稿は2019年12月発売の「2020年 最新ミニバンのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
■主要諸元 Modulo X Honda SENSING
全長×全幅×全高(㎜):4760×1695×1825
室内長×室内幅×室内高(㎜):3220×1500×1425
ホイールベース(㎜):2890
トレッド(㎜) 前/後:1475/1485
車両重量(㎏):1710
エンジン種類:直列4気筒DOHCターボ
総排気量(㏄):1496
最高出力(kW[㎰]/rpm):110[150]/5500
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):203[20.7]/1600-5000
燃料タンク容量(ℓ):52(レギュラー)
トランスミッション形式:CVT
駆動方式:FF
タイヤ・サイズ:205/55R17
最小回転半径(m):5.8
JC08モード燃費(㎞/ℓ):―
車両本体価格:357万5000円
ボディカラー:オブシダンブルー・パール
オプション装備:10インチプレミアムインターナビ(36万7000円)+ETC2.0車載器+ドライブレコーダー〈ナビ連動タイプ〉+マルチビューカメラシステム・キャプテンシート/ベンチシート・17インチ専用アルミホイール
水平基調のインパネは前方視界が良く、インパネシフトやエアコンパネルなどの操作性も良好。ステアリングの上からのぞき見るアウトホイールメーターは、視線移動を抑制する。写真の「Modulo X」は、ピアノブラック調イルミパッドなどで質感を向上させている。
前後ドアともに開口部は大きく、自慢の低床設計により秀逸な乗降性といえる。「Modulo X」のガソリン車は、標準仕様よりも最低地上高が15㎜低くなっていて、足の運びもかなり楽。3列目の乗降は2列目を前に出してできるほか、標準のキャプテンシートは、2-3列目のウォークスルーを使っても乗降できる。
左半分が横開きドアになる「わくわくゲート」は、後ろが狭い場所でも開閉できる利点がある一方で、大きなリヤゲート全体を開ける際は後ろにスペースが必要で、特に閉める際は力も必要。5ナンバー枠に収まる全幅により、狭い場所での取り回しや駐車のしやすさが魅力。
広大な頭上空間と肩まわりの余裕、大きなウインドウなどにより圧倒的な開放感が得られるのが美点だ。撮影車両の「Modulo X」は、プライムスムース×ソフトウィーブの専用シートが備わり、上質な見た目と意外に柔らかな座り心地が得られる。
2列目に標準のキャプテンシートは、両側にアームレストも付きゆったりとした座り心地が魅力。足元、頭上も広々している。3列目は空間に余裕があるが、床下格納式のため座面が低く、背もたれの天地高も短めで、座り心地はもう少しという印象。
Mクラス唯一の床下格納式は、格納時の後方視界が良好で、両サイド上まで空間を有効活用できる。3列目シートが分割格納式なので、荷物が少なければ片側に置いて格納できるが、多い場合は一度荷物を降ろしてから格納する。また、低床設計により大きな荷物の出し入れも楽にできる。
3列目の分割床下格納を使って荷室の拡大が可能で、2列目を前にスライドさせれば奥行きをさらに稼げる。2列目と3列目の背もたれを寝かせれば長尺物も積載にも対応する。助手席と2列目を前にして3列目を格納すれば、片側に3人乗りながら自転車なども積載できる。
基本は7人乗りだが、オプションで2列目がベンチシートになる8人乗りもチョイスが可能だ。デザイン的にはよりスタイリッシュなSPADAと標準車を選べる。またインテリアも暖かみのあるブラウン内装は標準車でのみ選べるので、そのあたりもしっかり検討して欲しい。