現行型発表:16年8月(「AUTECH」マイナーチェンジ 19年10月)
JC08モード燃費:17.2km/ℓ ※「X」(FF車)
REPORT●小林秀雄(KOBAYASHI Hideo)
PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)
MODEL●大須賀あみ(OSUGA Ami)
※本稿は2019年12月発売の「2020年 最新ミニバンのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
■主要諸元 NISMO(販売終了モデル)
全長×全幅×全高(㎜):4805×1740×1850
室内長×室内幅×室内高(㎜):3170×1545×1400
ホイールベース(㎜):2860
トレッド(㎜) 前/後:1470/1475
車両重量(㎏):1720
エンジン種類:直列4気筒DOHC+モーター
総排気量(㏄):1997
エンジン最高出力(kW[㎰]/rpm):110[150]/6000
エンジン最大トルク(Nm[㎏m]/rpm):200[20.4]/4400
モーター最高出力(kW[㎰]):1.9[2.6]
モーター最大トルク(Nm[㎏m]):48[4.9]
燃料タンク容量(ℓ):55(レギュラー)
トランスミッション形式:CVT
駆動方式:FF
タイヤ・サイズ:205/50R17
最小回転半径(m):5.7
JC08モード燃費(㎞/ℓ):―
車両本体価格:―
ボディカラー:ブリリアントホワイトパール/ダイヤモンドブラック・パール2トーン
オプション装備:日産オリジナルナビ取り付けパッケージ/NISMOセーフティパック/ナビレコツインモニターパック〈MM518D-L〉+ETC2.0/特別塗装色/他
ドア開口部が広く、ステップも低い位置に設定されているため、前後席ともに乗り降りしやすい。3列目席には写真のように2列目シートを前倒しして乗り降りする。1〜2列目席中央のセンターマルチシートを前方にスライドしておけば、2列目の横スライドで乗降スペースを広げることも可能だ。
写真内の数値は、販売を終了した「NISMO」の寸法。標準車とハイウェイスターの全長と全幅は、前者が4685㎜/1695㎜、後者が4770㎜/1740㎜となる。両者の差は意外と大きく、狭い路地や駐車場での取り回しに影響する。最小回転半径もグレードによって差があり、特に16インチホイール装着車は5.7mと大きいので注意したい。
ミニバンらしい高めのシートポジションと広い視界を確保。初採用されたアダプティブLEDヘッドライト装着車であれば、夜間の視認性も向上している。シートトリムはグレード別に3種類用意され、一部には防水シートもオプションとして設定。
広くて快適な空間を実現した2〜3列目席。3列目シートの座り心地も上々で、ミニバンとしての実用性をしっかり備えている。「X」と「ハイウェイスター」を除いて、2列目左側シートの超ロングスライド、3列目シートの前後スライドが標準装備されている。
通常時でもまずまずの奥行きが確保されており、日常的な用途であれば十分に使えるレベル。だが、グレード別設定となる3列目シートの前後スライドは、あるかないかで普段の実用性に影響するので、しっかり検討したいポイントだ。一方で左右跳ね上げ式の格納機構は全車に標準装備され、簡単な操作で荷室を拡大することが可能となっている。
2列目席にスマートマルチセンターシートを備えることで、7人乗りと8人乗りの利便性を両立。スマートマルチセンターシートを2列目席に設定すると、2〜3列目席をフルフラットにすることも可能だ。逆にスマートマルチセンターシートを1列目席の位置までスライドさせれば、サーフボードのような長尺物も積み込むやすい。
Sハイブリッドには、標準ボディとエアロパーツを備えたハイウェイスターがあるが、価格は後者が割安だ。最も買い得な「ハイウェイスターV」は、標準ボディの「XV」に比べて約25万円高いが、エアロパーツのほかにLEDヘッドランプなど総額35万円相当の装備を加えている。