年末恒例、当サイトの編集スタッフが「実際に欲しい!」と感じたニューモデルを発表する企画、それが「欲しいクルマ・オブ・ザ・イヤー」(略してHOTY)であります。技術的なトピックも業界的な意義も関係なし! 5番バッターはニューモデル速報編集部の森田です。

 頼まれはしたけれど、新型スズキ・ハスラーのすべての締め切り間際だし、ブッちぎっちゃおうかな?……と思いながらも、今年気に入ったイイクルマを世の皆さまにお伝えしたいので、頑張って記事化しました!




 ただ、生来のへそ曲がりなので上位2台は、まーーっったく新型車じゃなく、なんなら1位はモデル末期という始末! さてどんなクルマをランクインさせたでしょうか?

第3位:スカイライン HYBRID

 へそ曲がりとはいえ、まずは企画趣旨に則った新型です(とはいえビッグマイナーチェンジですが)。




 そのスカイラインを褒める上で真っ先に挙げたいのが、日産マークと丸テールの復活だ。




 忖度なしに言わせてもらえば、「そもそも日本人の誇りであるスカイラインにインフィニティマークつけて国内で売るなんざ、バッカじゃなかろか!」と思っていた。ネットでの反応を見ていても肯定的な意見が多かったので、同じ思いの人も多かったはずだ。

話題のハンズオフはとっても楽チン。だけど「プロパイロットプラン」の利用料金、年間2万2000円がちょっとなあ。
採用例の少ないステアリングバイワイヤ。私は好きです。


 「よしよし、日産もようやく心を入れ替えたか」という心持ちで試乗をしたスカイライン。スカG好きのおとーさんたちは、400psのスポーティグレード「400R」が気になると思うが、私が推したいのはハイブリッドだ。




 こちらも手放し運転のプロパイロット2.0で話題を呼んだ。で、実際にハンズオフドライブを体験してみると、やっぱりイイ。




 全車速対応のACCでもとっても便利だが、ハンドルを持たなくていいというのが思った以上に楽チンなのだ。




 しかも、ハイブリッドのV6エンジンも「400R」に劣らずイイ音で滑らかに回る気持良いフィーリングだった。




 もう一点挙げておきたいのが、ステアリングバイワイヤのシステム。




 デビュー当時は違和感もあり否定的な意見もあったようだが、自分が運転した限りではそういった違和感は一切覚えなかったし、むしろ不要な情報をカットして操舵に必要な情報のみを伝えるステアフィールのすっきり感を感じるシーンもあって好印象だった。

これがなくちゃスカイラインじゃない! 日産マークと丸テール、もう失くしちゃ駄目だよ。

2位:素イフト HYBRID SL

※素イフト:スイスポじゃない“素”のスイフトのことです。

 すみません。2位からは新型じゃない。けれど、これも今年自分が初めて乗ったので……。




 スイフトスポーツはもちろん散々乗ってます。このご時世に正統派スポーツハッチを出してくれるだけでなく、若年層にも手が出せる180万円というプライシングにも涙が出ます。新型スイフトスポーツの取材時に、スズキの人に心を込めて「価格を抑えてくれてありがとうございます」と伝えたほどです。(実話)




 と、ここまでは枕で、本題の素イフトです。




 前述の通り、スイスポの影に隠れてなかなか乗る機会のなかった素イフト。実はこれ、新型ヤリスのライバルとしてロケの際に乗り回しましたが、も〜これもいいクルマでした。

スイフトスポーツとの一括開発で、ほぼ同等性能を持つ骨格。
AGS(オートギアシフト)との組み合わせが思いの外GOODなスズキのハイブリッド。


 何が良いって、まずボディがイイ! スイスポと一括開発で、素とスポの骨格の違いはスポット溶接が後席ドア上部の4点とバックドア開口部の2点増やされているだけ。しかもそれは剛性を高めるというよりも、スイスポとしてのフィールを得るためだったそう。つまり素イフトの設計時にスイスポの要求性能を満たしているということ。




 そんな知識を持っていたのですが、やはり実際に乗ると「イイじゃん! イイじゃん!」と感嘆してしまうボディ剛性を感じる。




 ボディがいいのでアシも自ずと良い仕上がりになる。ビシッとしたボディに思い通りに動くアシ。乗った時に感じたのは、「もうワーゲン要らないじゃん」という感想。スイフトとライバルになるのはポロだと思いますが、いい勝負をすると思う。(ただし、ポロにも乗っていないので……。)




 と、早速ポロの値段をネットで確認すると……、ん? あんまり値段変わらんなあ。(意外にポロ安い)ということでワーゲン要らん発言は、言い過ぎかもしれません。(悪しからず)




 しかーし。素イフトHYBRID SLの良さはボディだけではない。スイフトには2種類のハイブリッドがあるのはご存知のかたも多いと思いますが、「RS」のなんちゃってマイルドハイブリッドではなく、しっかりとモーター走行もしてくれる「SL」のハイブリッドは静かで力強いのもいいけれど、悪名高いロボタイズドMT(AGS)のシフトアップ時の減速感、“ガックンシフト”の悪癖を消す効果もあるらしく、シフトアップも至って普通。




 なのに、MTのダイレクト感もあるので、動力面でもやはり走りが気持いいのだ!




 ちょっとでも気になる方は、是非一度、試乗してみてほしい。スズキの底力を認識できるはずだ!

1位:シャトルHYBRID

 全然新型じゃないけど。思い起こせば、現行の(フィット)シャトルに乗るの、初めてだったんです。だから、個人的な新型車ということで。




 正直舐めてました。どうせフィットでしょ、と。




 こちらも新型カローラのライバル車として借り出して、ロケの最中に乗り回したのですが、このクルマ、超イイです!


 何かと言えば、真っ先に上げるのはその走り。コンパクトカーのミッションと言えば、もはやCVTが当たり前の時代にデュアルクラッチを積んでるものだから、シフトアップ&ダウンが素早くダイレクトで超気持ちいい!「SPORT HYBRID i-DCD」の名に偽りなし。




 さらにハイブリッドで静かだし、室内は広々。さらにさらに、室内外のフィットとは思えぬ高級感。(とい言いつつ、もはやシャトルはフィットの名前が取れてるんですね。)




 ぶっちゃけ、カローラのハイブリッドより個人的にはこっちが気に入っちゃいました。




 ベースのフィットがモデルチェンジして、シャトルについてもモデル末期のはずですが……。走りの気持良さが諦めきれない向きには、絶対オススメです。

これこれ、このツインクラッチミッションがイイんです。
私個人のフィットのイメージを覆す、高級感ある室内。


情報提供元: MotorFan
記事名:「 ニューモデル速報編集部:森田 準が選ぶ「欲しいクルマ・オブ・ザ・イヤー2019」へそ曲がりでごめんなさい