12月18日、プジョーやシトロエン、オペルを擁する「グループPSA」と、フィアットやアルファロメオ、ジープなどを擁する「FCA」は、統合に合意したことを発表した。

新会社の会長はジョン・エルカン(FCA会長)が、CEOはカルロス・タバレス(グループPSA会長兼CEO)が就任

 今回の統合により、新会社は年間販売台数で世界第四位に、年間売上高では世界第三位となる。彼らの試算によると、年間販売台数は870万台、年間売上高は1700億ユーロ(約20兆7460億円)近くにおよぶとのこと。なお、統合後の新会社のグループ会長はジョン・エルカン(FCA会長)が、グループCEOはカルロス・タバレス(グループPSA会長兼CEO)が就任する。




 新会社が展開するビジネスは世界のさまざまな地域だが、最も高い利潤幅の獲得が見込まれる中核市場は欧州、北米およびラテンアメリカ。新会社は、ラグジュアリー、プレミアム、メインストリームの乗用車から、SUV、トラック並びにライトコマーシャルビークスまでの各セグメントにおいて、相互に補完しあいながら、アイコン的ブランドも持つ構成となる。




 これは、FCAが北米とラテンアメリカに持つ強みと、グループPSAが欧州に持つ堅固な足場の組み合わせにより実現される。この結果、統合会社は世界的に非常にバランスの取れた販売体制となり、2018年実績の単純合算ベースで、収益の46%を欧州から、43%を北米から上げる見込み。それ以外の地域は戦略を再構築する方針とのこと。




 統合の合意に対して、グループPSAのカルロス・タバレスCEOは以下のようにコメントしている。


「私たちの統合は、クリーンで安全、かつ持続可能なモビリティへの世界的な移行と私たちの顧客に向けて世界レベルの製品、技術そしてサービスを提供することを目指し、自動車産業における強力なポジションを確立するための極めて大きなチャンスといえるでしょう。私は、統合会社にいる個々の計り知れない才能と協力を惜しまない姿勢に自信を深めています。私たちのチームは活力と熱意をもって最大限のパフォーマンスを発揮し、成功を収めると確信しています。」




 一方、FCAのマイク・マンリーCEOのコメントはこうだ。


「この統合は、信じられないほど素晴らしいブランドを持ち、スキルも忠誠心も高い従業員に恵まれた2社の統合です。両社とも、試練の時を経て生き残り、互いに俊敏でスマートな、素晴らしい競合相手となっています。我々の従業員には共通する特徴があります。それは、チャレンジをチャンスと捉え、現状を改善する道として受け入れる態度です。」




 なお、統合の手続きには12〜15カ月を要するとみられていることから、新会社がスタートするのは早くても2021年初頭からとなりそうだ。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 PSAとFCAが統合に合意! 年間販売台数で世界第四位、年間売上高で世界第三位へ