大阪府内ではすでに、阪神高速を始め、レーザー式を含む50機近くの固定式オービスが稼働している。これに移動オービスが加わったことで、まさに鬼に金棒、というわけか? ドライバーにとってはさらに気の抜けないエリアになったと言えそうだ。
この8月に当サイトで、各都道府県(警)が物品調達に際して公示する入札情報をもとに、今後の交通取り締まり動向を予想したが、その中で首をかしげたのが、茨城県(警)の入札概要に記された「レーザー式車両速度計測装置」(上の写真参照)という正体不明の装置。茨城県(警)は同時に「交通取締用車(レーザー式車両速度計測装置搭載)」の入札も公示しているが、こっちはレーザー式パトカーのことだということがわかるのだが。他の都道府県が移動オービスの購入に際に使う物品名「可搬式速度違反自動取締装置」とも明らかに違う。当情報局でも、いまいちその正体が掴めないでいたのだ。
が、先日、twitterに投稿された、和歌山県での見慣れないレーザー式速度測定装置によるスピード取り締まりの目撃情報を見てピンときたのは言うまでもない。なんと、レーザー式パトカーのルーフに搭載されているレーザー式速度測定装置、LSM-100に似た機器が、三脚の上に乗せられていたのだ。もしかして、これが噂の東京航空計器製LSM-300の兄弟機、LSM-200なのでは? となると、茨城県(警)が購入した「レーザー式速度測定装置」も、そのLSM-200である可能性が高い。
では、このLSM-200もLSM-300と同じレーザー式の移動オービスなのだろうか。
その答は、たぶんNOだ。というのは、移動オービスであるなら、入札の際に「可搬式速度違反自動取締装置」という名目で公示するはずなのだが、茨城県(警)が公示したのは「レーザー式速度測定装置」。つまり「自動取締装置」ではないということになる。では、その正体は一体?
これはあくまでも推測だが、その正体は単なる「速度測定装置」である可能性が高い。違反車の速度を計測してその場で切符を切る、いわゆるネズミ捕りで使われているレーダーや光電管と同様の使われたかをするレーザー式の「速度測定装置」というわけだ。
ちなみに、この新装置は、茨城県(警)だけではなく、山形県にも導入、あるいは導入が予定されているという情報もある。考えてみれば、今のところ茨城県(警)にも山形県(警)には移動オービスが配備される気配がない。もしかして予算や人員配置の問題で、この両県(警)はとりあえず、LSM-300の半額以下で手に入る新型の「速度取締装置」、LSM-200を購入し、来年へ向けた交通取り締まりの強化に備えようというのだろうか?……というのは考えすぎ? 何はともあれ、当分、両県の動向から目が離せません!