「あらゆる可能性を探りながら、最適解を求めて開発を続けていく」というのが、ヤマハとしてのEVに関する取り組みなのだそう。そうした考えのもと公開されたE01とE02とは、一体どのようなEVモデルなのだろう?


TEXT●大家伝(OYA Den)

全方位カバーを目指している

 今回、ヤマハのプレスカンファレンスは日高社長のみがトークするカタチで進行していたが、その中でEVに関する取り組み、および展示されていたEVモデルに関する説明も行われた。


 その日高社長による話を要約すると、ヤマハとしては1993年に電動アシスト自転車を発売し、2002年に電動コミューターのパッソルを市場に送り出している。以来、四半世紀に渡りEV2輪のパイオニアとして電動コミューターを市場に送り出してきたとある。ただ、すべてのユーザーが求める性能要件や利便性とはまだ随分開きがあるようだとも。それでも世界中の街角でEV2輪がコミューティングの主役となる時代に向けて、ヤマハは全方位の準備を進めているのだそう。

 さて、そんなヤマハが今回展示したEVモデル、E01とE02について見ていこう。まずは50ccエンジン相当の都市型コミューター、E02。都市内の移動に最適な次世代電動コミューターであり、小型・軽量で扱いやすいライトなボディには手軽な着脱式のバッテリーを搭載。電動ならではの滑らかでスムーズな走りを追求し、EVをより楽しく、より身近に感じる新しい価値と楽しい移動を提案するモデルだ。バッテリーとモーターで構成されるパワートレインを視覚化したデザインの採用により、軽快な走りを表現している点もポイントだと言える。

 そして125ccエンジン相当のE01は、都市間を快適に移動する余裕ある走りを実現。スクーター技術とEV技術を融合し、日常ユースでの実用性と従来のスクーターを上回る走りの上質感を両立。その上さらに急速充電にも対応した都市型コミューター。優れたコンフォート性能と、新時代のスポーティさを特徴的に表現したデザインを採用している点は見逃せない。

 ところで日高社長はこうも言っている。「EV2輪の普及にはバッテリーチャージの課題をクリアしなくてはなりません。お客様の使い方や地域によっても最適な充電のあり方は異なるでしょう。私たちは様々な可能性を想定して準備を進めています」とも。


 つまりヤマハとしては、EVに関してあらゆる可能性があると考えていて、国や地域によって充電方法の最適解だったり、全方位でのカバーリングをしつつ準備を進めているというのがヤマハとしてのメッセージなのである。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 「EV2輪の普及にはバッテリーチャージの課題をクリアしなくては」ヤマハが取り組む新型電動バイク|E01 / E02【東京モーターショー2019】