ちなみに、全損(修理費が車両保険額を上回る、あるいは修理不可能な場合)と、いわゆる修理可能な分損(修理費が車両保険額を下回る場合)の判断の目安は以下の通り。
1.マフラー(排気口)が浸水
2.クルマの床の上まで浸水
もちろん、上記の例でも状況によっては修理できる場合もあるが、その修理費はほとんど莫大な金額となり、保険会社やその時点のクルマの価額によっては、全損と判定される場合もある。また、たとえ修理できたとしても水没車は「冠水歴車」となり、中古車として売る場合や下取りに出す場合に査定額の判定に、「事故車」と同等のハンデを負うことを覚えておきたい。
※最近、自動車保険は多種多様であり、保険会社の商品によってはあてはまらないものもあります。それぞれ自分が加入している保険会社にご確認を!
クルマは例え水没を免れても、タイヤ&ホイールの下半分が水に浸かる、あるいは深い水たまりを派手な水しぶきをあげて通過した場合でも、それなりのダメージを受けるもの。そのまま放っておくと金属部分が錆びたり、腐食したりして、思わぬ故障が発生したりするのだ。
また、浸水、あるいは冠水した場合、水が引いた後でもエンジンをかけたとたんに配線がショートして発火する、あるいは放置しておいても自然発火する場合もある。自分のクルマが該当する場合は、できればバッテリーのマイナス端子を外すなど、適切な処置を施しておこう。ただし、大容量のバッテリーを積んでいるEV車やハイブリッド車は感電の恐れがあるので、むやみにさわらないこと。詳しくは、国土交通省やJAFのホームページを参考にしてほしい。