開発したシミュレータは、目的別の2種類。
1)UI(ユーザーインターフェース)のシミュレーション
ゴーグルを使った仮想空間上で操作表示HMIを検証するためのもので、実際の操作とそれによる表示変化をインタラクティブに検証できる(写真1)。これによりコックピットの操作表示の仕様策定を効率化する。
2)UX(ユーザーシーン)のシミュレーション
ゴーグルを使わず、横2面と床1面のスクリーンに仮想空間を投影して、乗り込みから降車までの一連の乗車シーンを被験者が動きながら検証できる(写真2)。被験者の動きに沿った表示の変化とコックピットの意匠を同時に体感することが可能になり、これにより表示仕様や意匠決定を効率化する。
今後は、これら2種類のVRシミュレータを活用しながら自動車用コックピットの搭載機器を開発し、カーメーカーへ提案していく。VRシミュレータ技術のさらなる活用と進化で、開発の効率化はもちろん、自動車のコックピット開発を企画段階からサポートできるシステムサプライヤーを目指す。
なお、写真2のVRシミュレータを活用したインスタレーションは、東京モーターショー2019のスズキ株式会社展示ブース内「WAKUWAKUタイムトラベラー」で展示中。