走行中ワイヤレス給電IWMは、制御手法、機械部品、タイヤとホイールの構造や材料・磁性材料、パワーエレクトロニクス、半導体パワーデバイスなど様々な技術を結集して開発されている。東京大学を中心に多くの企業と連携しながらオープンイノベーションを推進しており、東京大学、ブリヂストン、NSK、東洋電機製造は、本プロジェクトに関わる基本特許をオープン化することに合意している。これは、様々な企業が参画しやすいようにプロジェクトの知財運営委員会で承認された企業・団体が権利化された技術を無償で使用できる仕組みを整備するもの。これにより、現在の共同研究の枠組みに留まらず、オープンイノベーションによって研究開発を促進する。
日本のCO2排出量のうち、自動車からの排出量は17.9%(2017年度 環境省発表値)にのぼり、排出量削減が求められている。その動向を踏まえて世界中の自動車メーカーが車両の電動化(EV化)の開発・普及を推進しているが、大量のバッテリーを生産するための資源の枯渇が懸念されている。本プロジェクトで、より少ないバッテリー搭載量でEVの航続距離を確保可能にする走行中ワイヤレス給電IWMの技術開発を行っていく。