REPORT●安藤 眞(ANDO Makoto)
図版解説●安藤 眞(ANDO Makoto)/編集部
※本記事は2019年9月発売の「新型N-WGNのすべて」に掲載されたものを転載したものです。
限られたスペースを最大限に使う!
軽自動車の規格で制限された全長と全幅の範囲内で、荷物の積載などの使い勝手や、居住性、乗降性を高めるためにドア開口部の面性や形状などにも最大限の工夫が凝ら
されている。
様々な場面で便利に使えるパッケージ
体格を問わずベストなポジション
エアコンユニットで空間確保
全車タコメーター付き
低床&2段ボードでラクラク
安心感の高い良好な前後の視界
電動式パーキングブレーキ
軽自動車とは思えない後席の居住性
疲れにくいリンク式ブレーキペダル
N-BOXの骨格を最適化
ハイテン材の採用で軽量に
衝撃を上手に逃がすボディ
大きなクルマとの衝突でもより安全に
各部に最適な3種の接合法を採用
歩行者を保護するエンジンフード
稜線レスデザインを実現するドアパネルの補強
特徴的なポジション灯の秘密
思いの外苦労の多い縁の下の力持ち的パーツ
4センサー化で機能を追加
高まるニーズに合わせ、強化された静粛性
ヘッドライトはデフォルトAUTO
■NA
エンジン型式:S07B
排気量(㏄):658
種類・気筒数:直列3気筒
弁機構:DOHC12バルブ
ボア×ストローク(㎜):60.0×77.6
圧縮比:12.0
最高出力(kW[㎰]/rpm:43[58]/7300
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm) :5[6.6]/4800
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):27(FF) 25(4WD)
WLTCモード燃費(㎞/ℓ):21.2~23.2
■ターボ
エンジン型式:S07B
排気量(㏄):658
種類・気筒数:直列3気筒
弁機構:DOHC12バルブ
ボア×ストローク(㎜):60.0×77.6
圧縮比:9.8
最高出力(kW[㎰]/rpm:47[64]/6000
最大トルク(Nm[㎏m]/rpm) :104[10.6]/2800
使用燃料:レギュラー
燃料タンク容量(ℓ):27(FF) 25(4WD)
WLTCモード燃費(㎞/ℓ):20.0~22.0
ロングストロークでタンブル流強化
ノッキングにも有利な燃焼室
排ガス当たりの改善で浄化効率向上
2系統で効率良く潤滑する
触媒の活性が早く浄化性も高まった
VTEC機構で自然吸気でも高出力
バルブ径の縮小で不利になった高回転側の出力は、Lo-Hi切り替えVTEC機構を採用することで克服。高回転時にはハイリフトカムに切り替えることで、軽自動車用自然吸気エンジンNo.1の43kW(58㎰)が維持されている。
ブラッシュアップされたCVT
CVTはN-BOXに採用された改良型を使用。ピストンサイズの拡大や経年劣化によるベルト滑りの抑制によって制御油圧を低下させ、油圧ポンプの駆動損失を低減することで、伝達効率を2〜3%向上させている。
ドライブシャフトにも新技術を投入
鏡面バルブはレース技術の応用
安心して気持ち良く走れるステップダウン制御
おだやかな走りで、運転の楽しさを追求
N-BOXのフロント:ストラット、リヤ:トーションビームのサス形式を踏襲するが、各部のブラッシュアップと最適化を実施。しなやかに路面を捉え続ける優しい乗り心地と、誰もがクルマの動きを感じやすいおだやかな走りが追求されている。
フロントサスを低抵抗化
正確で素早いステアリング操作が可能
低フリクションな高性能ダンパー
リヤのトーションビームを高性能化
上質な室内をつくる液封エンジンマウント
安心感と気持ち良い走りを提供す
スムーズな再始動と発進を実現する新制御
2種の拘束でより安全に
前席用2重構造エアバッグ
衝突軽減ブレーキが夜間歩行者対応に
ホンダセンシングの衝突軽減ブレーキが機能向上を果たし、夜間の歩行者検知が対応となった。夜間性能を高めるため、カメラの認識性能向上とパターンマッチングの精度を高めた制御ソフトウェアが採用されている。
自転車の飛び出しにも自動ブレーキを作動
夜間歩行者検知に加えて、自車前を横切る横断自転車についても衝突軽減ブレーキが対応した。写真の専用ダミーによるテストが繰り返され、ミリ波レーダーにより、自転車特有の形状や脚の動きを検出する。
渋滞追従機能付きクルーズコントロール
緊急時対応も万全な電動パーキングブレーキ
電動パーキングブレーキの採用は、ホンダの軽としてはN-BOXスラッシュ以来となる。ドラムブレーキの油圧シリンダーの反対側にギヤとモーターが付いており、これを使ってシューを広げる。油圧ブレーキと協調した緊急停止機能も持っており、走行中にブレーキスイッチを2秒以上引き続けると、最大0.6Gの制動力でクルマを緊急停止させることができる。その際にはESC(ホンダ名VSA)も介入するため、タイヤがロックして姿勢が乱れることも起こらない(ホンダの電動パーキングブレーキ共通仕様)。助手席に乗っている際、ドライバーが踏み間違い暴走をし始めた時に有効な機能だが、緊急時に2秒は長いので、「3回連続操作」でも作動してくれたらと思う。