■ AWF8F45


スターティングデバイス トルクコンバーター


ギヤ段 前進8段/後進1段


トルク容量 480Nm


減速比


 1速 5.250


 2速 3.029


 3速 1.950


 4速 1.457


 5速 1.221


 6速 1.000


 7速 0.809


 8速 0.673


 後進 4.015


最終減速比 2.774


レシオカバレッジ 7.80


重量 97kg

 縦型の8速化と同様、従来の横置き6速ATユニットからサイズを大きく変えることなく8速化を果たしたAWF8F45。こちらは大容量タイプで、先に350Nm仕様のAWF8F35型がデビューを果たしている。




 6速ATの遊星歯車機構の数はそのままに、フロントギヤセットにクラッチをひとつ追加して8速化対応とした。とはいうものの、全幅要件に非常に厳しいFF用ユニットだけに締結要素の追加は非常に難しく、本機は従来のクラッチの場所に同心異径構造でふたつのクラッチを収め、油路の設計に工夫を凝らすことで対応している。

 従来6速ATに比べてハイ側で13%、ロー側で12%レシオを拡大。レシオカバレッジは6.05から7.80に拡大している。同様に、AWF8F35も小容量6速AT比較でハイ側15%、ロー側19%、レシオカバレッジは5.42から7.58としている。

 トルクコンバーターは扁平で、狭いスペースに上手に収まっている。内外二層構造のトーショナルダンパーを備え、ロックアップクラッチはその左側。トルコン右側に見えるオイルポンプは、6速AT比較で直径を9.4%縮小しつつ、歯数を9から11に増やした。

■ AWF8F35


スターティングデバイス トルクコンバーター


ギヤ段 前進8段/後進1段


トルク容量 350Nm


減速比


 1速 5.200


 2速 2.971


 3速 1.950


 4速 1.469


 5速 1.223


 6速 1.000


 7速 0.817


 8速 0.685


 後進 4.254


最終減速比 3.329


レシオカバレッジ 7.58


重量 97kg

 2016年にはトヨタのパワートレイン刷新に合わせてAWF8G型が登場する。ラインアップはAWF8G45とAWF8G30の2機種。45型については引きずり抵抗の低減に意が注がれ、具体的にはクラッチ/ブレーキの摩擦材の見直しに加えて解放時のフリクションプレート/クラッチプレート間へ積極的にオイルを流すことで、引きずり抵抗を6速AT比で45〜55%低減することに成功している。そのほか、ロックアップクラッチの多板構造化によって領域を拡大、加減速時双方でロックアップを図ることで燃料カットと(ハイブリッド車の場合の)回生領域の拡大を実現、低燃費化を達成している。

■ AWF8G45


スターティングデバイス トルクコンバーター


ギヤ段 前進8段/後進1段


トルク容量 480Nm


減速比


 1速 5,519


 2速 3.184


 3速 2.050


 4速 1.491


 5速 1.234


 6速 1.000


 7速 0.800


 8速 0.673


 後退 4.220


最終減速比:3.003


レシオカバレッジ 8.20


重量 ——

■ AWF8G30


スターティングデバイス トルクコンバーター


ギヤ段 前進8段/後進1段


トルク容量 280Nm


減速比


 1速 5.070


 2速 2.972


 3速 1.950


 4速 1.470


 5速 1.231


 6速 1.000


 7速 0.808


 8速 0.672


 後退 4.003


最終減速比:3.502


レシオカバレッジ 7.54


重量 ——
情報提供元: MotorFan
記事名:「 「アイシン8速」とはどのような変速機か——アイシン・エィ・ダブリュのAWF8Fシリーズ