これらの業界にAIをもたらすことによって、Volvo GroupとNVIDIAは、驚異的な新車両を作り、より生産的なサービスを提供できるようになる。
両社は、ヨーテボリとシリコンバレーにエンジニアリングチームを共同配置している。Volvo GroupとNVIDIAは、車両内AIコンピューティングのためのDRIVE AGX Pegasusプラットフォームを構築し、全方位センサーの処理、認識、マップでの自己位置推定および経路計画のためにDRIVE AVソフトウェア スタックをフル活用する予定にしている。さらに、両社は、NVIDIA DRIVE hardware-in-the-loop(ループ内部にハードウェアを持った)シミュレーション プラットフォームを使って、これらのシステムのテストおよび検証を行う。
Volvo Group CEO マーティン・ルンドステッド氏(Martin Lundstedt)は、次のように述べている。「私たちの顧客は今まさにこれを求めています。パートナーシップは新しいリーダーシップであり、NVIDIAとの非常に長期にわたるリレーションシップを本日締結しました」
NVIDIA創設者/CEO、ジェンスン・フアン氏(Jensen Huang)は、次のように述べている。「移動するものはすべて自動化または部分的な自動化になり、このテクノロジがその基盤となるものです。私たちは共に未来を変えることになるでしょう」
世界中を走行しているトラックのラインアップ全体にAVテクノロジを導入すれば、その潜在的な便益は膨大なものとなる。公共輸送と貨物輸送の業界から林業および建設業に至る業界がより効率的になり、車両はより長く、より遠くまで走行できるようになる。
■ トラックに満載の需要
今日のオンラインショッピングの需要は、世界の輸送システムをこれまで以上に圧迫している。翌日または当日の輸送に対する期待が、自律走行トラックによって解決すべき課題となっている。
すでに、全世界で3,500万個以上の荷物が毎日配達されており、この数は毎年28%の割合で増え続けている。コンサルティング企業のKPMGによれば、2040年には、配送サービスは、オンラインで注文された物品を取り扱うために、走行距離を毎年780億マイルずつ増やさなければならない。
自律走行トラックがなんとか間に合い、この需要に応えることができそうだ。 McKinsey のエキスパートによれば、自律走行トラックは1日24時間の稼働が可能なため、配達時間を改善することができる。効率性が向上し、米国でのロジスティックスのコストは年間で45%引き下げられ、850億ドルから1,250億ドル程度にすることができるという。
貨物船へのコンテナの積み降ろしや港湾内での走行といった、短距離の日常的な輸送の自動化から、ハイウェイでの自律走行に至るまで、Volvo の新世代車両は運送業界を劇的に合理化することができる。
高性能で、エンドツーエンドのNVIDIA DRIVEソリューションと世界で第2位の規模であるトラックメーカーの組み合わせにより、NVIDIAとVolvo Groupは、自律走行トラック輸送による効率性を、まもなく全世界の市場に提供できるようになる。
■ 安全を届ける
また、このような車両が道路に登場する前に、Volvo Groupでは、NVIDIA DRIVE Constellationを使って自律走行車のテストおよび検証を行い、全世界での多様な走行上の課題に対処できるようにする予定。
Hardware-in-the-loopシミュレーションを活用して、両社は、車両内で作動するものと同じハードウェアとソフトウェアを使って、自律走行システムをこれまでよりはるかに大きな規模でテストすることもできる。
グローバル レベルで重要な自律性を実現することのできる、今回の提携により、NVIDIAとVolvo Groupの未来に向けた準備は万全である。