今回マツダは新たな溶接工法「自動車足回り向けスラグ低減溶接プロセス」で、その技術賞(本賞)を受賞。
車両の軽量化に不可欠な薄板化された鋼板は、接合部の性能確保が課題であり、そのために連続接合が可能なアーク溶接が多用されている。
このアーク溶接では、溶接ビード上にスラグが発生、付着した場合に錆の原因となり耐食性の向上が課題であった。
マツダと神戸製鋼はスラグの発生メカニズムまでさかのぼり、アーク溶接のシールドガス中のCO2量の最適化と、新型溶接ワイヤー「MIX-1MS」の共同開発を行ない「自動車足回り向けスラグ低減溶接プロセス」を考案。さらに新プロセスの安定化を図るためにシールドノズルの径を最適化することで、スラグの発生を大幅に減らすことに成功した。
今回受賞したこのプロセスは量産車としては「MAZDA3」に世界初採用され、今後順次他の車種に展開されてゆく。