自動車業界は100年に一度といわれる大変革期の渦中にあり、両社はコネクティッド、自動化、シェアリング、電動化といった「CASE」と呼ばれる新しい領域への対応をはじめ、これまで以上に広い領域において、スピード感を持った技術開発が求められている。今回の合意は、これまでの両社が深化させてきた協業の中でも、特に対応が急がれるCASE領域の中の「E:電動化」への新たな協業に合意したもの。
EVの商品化においては大容量電池の搭載が必要であり、普及に際しては異次元の電池供給量が求められることに加え、航続距離や充電インフラ敷設状況によるクルマの使われ方の違いから、これまでのアプローチとは違った販売手法が求められるなど、現時点ではコスト・供給・売り方など様々な課題が山積している。
両社は、これら市場の多様化するニーズや様々な課題にスピード感を持って対応するためには、これまでの発想にとらわれない新しいビジネスモデル、業界の垣根を超えて様々な仲間とともに取り組むことが必要だと考えている。今回はその第一歩として、両社がお互いの得意とする技術を持ち寄り、可能な部分は協調することで、その製品化を加速させながら、EV専用プラットフォームを共同開発していく。SUBARUでは、従来独自開発を中心に進めてきたEV開発を、今回のトヨタとの合意に伴い、共同開発へシフト。これにより、技術・開発・調達などの面で更なる効率化を図るとともに、顧客にとって魅力あるEVの実現を目指す。
同プラットフォームは、CセグメントからDセグメントクラスのセダン、SUV等の複数車種への幅広い応用や、効率的な派生車開発にも対応できるよう開発していく。