しかし発売から約50年もたてば、さすがに機械的な寿命を迎える部分も多くなってくる。「それでもZに乗りたい!」そんなオーナーたちの声に耳を傾けたわれらが川崎重工は、今年3月、なんとZシリーズのシリンダーヘッドを純正部品として再生産する決定を下したのだ。発売は今秋。まずは1000個限定ということで、値段次第では瞬殺とのうわさも流れている。
いまなぜシリンダーヘッドなのか
これって見せていいものなの!?
掲載元はフェイスブック。……あれ? よくみると投稿元は、「川崎重工モーターサイクル&エンジンカンパニー」本体のフェイスブックではないか……?
目を皿のようにしてみれば、ほんのりヘッドの形状が想像できるこの金型写真、川崎重工M&Eカンパニーの投稿コメントによれば、フィン形状や、半球形の燃焼室構造がモールドされているのがわかるという。さらに作成時の液体金属の流れなどが入念に計算されているとのことだ。
いままで、川崎重工M&Eカンパニー本体からコンシューマー向けのモーターサイクル関連商材が販売されたことはなかった(すべて販売会社であるカワサキモータースジャパン通し)。そしてさらに、このようなちょっと見たことのない内部の極秘制作工程が公開されることは決してなかった。
最近ワクワクするマシンや取り組みをリリースし始めた感のあるカワサキ。内部に、我々エンドユーザーに向け情報を発信する新たな組織ができたのかもしれない。そんな勘繰りをしてしまうほど、この情報はレアなものなのだ。