ジャパン・トゥエンティワン(J21)は、同社がマスターディストリビューターとして販売しているモービルアイの「モービルアイ・シールドプラス」を2019年4月10日に新たに発売した。

 シールドプラスはモービルアイ社の衝突防止補助システムをベースに開発され、右左折時の巻き込みを防止する、後付け可能な側方衝突警報システム。従来の前方衝突事故を回避する警報機能を備えながら、後方のスマートカメラが大型車両特有の死角を常にモニターして警報を出し、前輪付近での歩行者や自転車との接触事故を未然に防ぐ。




 既存の大型車に取付けができるモービルアイ・シールドプラスは、フロントガラスに設置されるメインユニット(マスター)と車両の左右後部側面に設置するスマートカメラを連動させ、ドライバーの死角を常にモニターする。さらに、自車の旋回状態や速度、対象となる歩行者や自転車の動く方向や速度などから相対速度や危険度を解析し、モービルアイ社独自のアルゴリズムにより、衝突の危険性を瞬時に判断。運転席の左右ピラー部に設置された専用ディスプレイからアイコン表示や警報音を出すことで、ドライバーは注意すべき方向を認識し、事故を未然に回避することができる。右左折時の巻き込み事故を防止するとともに、従来のモービルアイ製品が持つ前方の追突警報や車間警報、歩行者警報、車線逸脱警報の機能も備えている。まずは車体幅2.3mクラスの中型車から販売を開始し、保安基準の動向を踏まえ、車体幅2.5mクラスの大型車にも順次販売していく予定。




 J21は、モービルアイ社の単眼カメラを搭載した後付け衝突防止補助システムをバス、トラックなどの運輸・運送事業者、大口の社用車ユーザーを中心に2011年の発売以来約6万台を出荷し、貸切・高速バスにおいても、全体の約20%にあたる約11,000台に導入されている。また、その信頼性の高さから、国内全大型車メーカーの三菱ふそうトラック・バス、日野自動車、UDトラックス、いすゞ自動車の純正用品にも指定されている。

シールドプラス:システム作動状況

 シールドプラスはフロントガラスに設置されたメインユニットをマスターとして、車両の後方側面に設置するスマートカメラユニット(左右:2台)を連動させることで機能する。スマートカメラが取得する映像から独自の危険エリアを設定、メインユニットに内蔵されたジャイロセンサーで走行状態を判断し、直進時には危険エリアを狭く旋回時には危険エリアを広く取ることで、状況に応じた警報を出す。




<左右歩行者検知>


危険エリア内に対象となる「歩行者や自転車、 一部の2輪車」を歩行者として検知すると専用ディスプレイに黄色の人物アイコンを表示して注意を喚起。


<左右歩行者警報>


検知対象と車両の相対的な動きから接触の危険性が高まると専用ディスプレイに赤色の人物アイコンを表示し、専用ブザーの警報音により危険を通知。

 シールドプラスの機能をより有効に活用するため、モービルアイのシステムとの親和性の高いイトラン社のフリート管理システムをシールドプラスの標準パッケージとして提供する。シールドプラス・システムと連携する通信型の機器から、クラウド上へ位置情報や警報データを送信。イトラン社が提供するウェブサービスを利用することで、個別車両の軌跡表示や動態管理、独自の安全評価、個別のレポート、地図上の危険箇所(ホットスポット)の表示や出力などを行える。 ドライバーの車間維持の傾向や、地図上で警報数の多い危険箇所を視覚的に確認ができることで、これまで気づかなかった潜在的なリスクの低減が期待できる。

製品名:モービルアイ シールドプラス(Mobileye Shield+)


型番:SH200


発売開始日:2019年4月10日


標準価格:648,000円(税別600,000円)


標準取付工賃:162,000円(税別150,000円)~


製品保証:1年間(代品・交換にかかる工賃を含む)


※ イトランのシステム利用料含む(1年間)。 また、 登録費用が別途必要。

製品仕様

システム構成:メインユニット、 アイウォッチ〔警告表示装置〕、 スマートカメラ、 歩行者警報表示ディスプレイ、 エンハンスメントボックス(アナログ配線用)、 ジャンクションボックス、 エクステンションケーブル


衝突防止警報機能:追突警報、 低速時追突警報、 歩行者警報(前方および左右側面[昼間のみ])、 車線逸脱警報、 車間警報、 速度標識認識


安全運転支援機能(オプション):速度超過表示(表示装置での視覚警報)、


ビジョンセンサ視野:38度、 車両検出距離:約80m、 入力電圧:12-24V DC


動作温度: -20~85℃




○メインユニット仕様(シールドプラス専用モデル)


構成:CMOSセンサー・カメラ、 レンズ・警報ブザー、 EyeQ2画像処理チップ、 ジャイロセンサー、 複数カメラ協調制御機能


サイズ:122mm(長さ)×79mm(幅)×43(高さ)mm、 重量:200g


○アイウォッチ仕様


構成:フルカラー液晶によるアイコン表示による警報、 設定値変更ボタン、 サイズ:49mm(直径)×24mm(奥行)[29mm(脚収納時)/66mm(脚使用時)]、 重量:46g


○スマートカメラ仕様


サイズ:105×88×55mm、 電気特性:7VDC 115mA、 耐水性能:IP-68相当、 重量:135g


○歩行者警報表示ディスプレイ仕様


サイズ:145×26×35(72)mm 、 電気特性:12V-24VDC 最大500mA、 重量 205g


○ジャンクションボックス(JB)仕様


サイズ:180×70×20mm、 電気特性:12-28VDC、 動作温度:-20~85℃、 重量:155g


○Starlink〔イトラン3Gユニット〕仕様


サイズ:92×65×28mm、 重量:120g、 動作温度:-20~70℃

情報提供元: MotorFan
記事名:「 J21:国内初、後付け可能な側方衝突警報システム「モービルアイ・シールドプラス」を新発売