The Linux FoundationのAutomotive Grade Linuxエグゼクティブ ディレクターであるDan Cauchy氏は、次のように述べている。
「UCB 7.0 の一部として、アプリケーション プロバイダーが自社のアプリケーションに音声機能を簡単に統合できる新しい音声認識APIをリリースします。この機能のユニークな点は、アプリケーション開発者が基盤部分の音声技術プロバイダーとは無関係にアプリケーションを音声対応にできるところです。これにより開発プロセスが非常にシンプルになり、車載アプリケーション全てを音声対応するという私たちの目標に近づくことになります」
数多くのメンバー企業が一体となり共同開発した AGL Unified Code Base (UCB) は、インフォテインメント、テレマティクス、インストルメント クラスター アプリケーションの事実上の業界標準となるオープンソース ソフトウェア プラットフォーム。業界全体で単一のソフトウェア プラットフォームを共有することは、一度の製品開発で複数の自動車メーカーに対応できる開発者とアプリケーション プロバイダーのグローバル エコシステムの成長を促進し、断片化を軽減し、市場投入までの時間を短縮する。
AGL UCB 7.0には、OS、ミドルウェア、アプリケーション フレームワークが含まれている。主な機能は以下の通り。
・オープンソースの音声認識APIUCB 7.0の全ての追加機能はこちら ( https://wiki.automotivelinux.org/agl-distro/release-notes#grumpy_guppy )
・テレマティクス、インストルメント クラスター向けのデバイス プロファイル
・WebOSオープンソース エディション (OSE) から移植されたWeb App Manager (WAM) と、ダウンロード可能なデモ アプリケーション
・コアAGLサービス レイヤーがスタンドアロンで構築可能
・メディアプレイヤー、チューナー、ナビゲーション、Webブラウザ、Bluetooth、WiFi、HVACコントロール、オーディオ ミキサー
・車両制御などのリファレンス アプリケーション
・IVIシステムとインストルメント クラスターの同時表示への統合
・後席エンターテイメントを含むマルチディスプレイ機能
・ルネサスエレクトロニクス、Qualcomm Technologies、Intel、Texas Instrument、NXP、Raspberry Piなどの各種ハードウェア ボードをサポート
・アプリケーション テンプレート付きソフトウェア開発キット (SDK)
・SmartDeviceLink対応で、スマートフォン アプリの統合・アクセスが容易 (自動車メーカーはAGLプラットフォーム上にApple CarPlayまたはAndroid Autoを統合することを選択可能)
・ナビゲーション、音声認識、Bluetooth、オーディオ、チューナー、およびCAN通信向けのアプリケーション サービスAPI
・近距離無線通信 (NFC: Near Field Communication) やID管理機能 (多言語サポートを含む)
・OTA(Over The Air: 無線通信利用)アップグレード機能
・ロールベースアクセス制御によるセキュリティ フレームワーク