最大2ポートのUSB PDインタフェースが搭載されており、それぞれUSB Type-CのSNK(シンク : 受電側)、SRC(ソース : 給電側)、またはDRP(Dual Role Power)に対応すると共に、PPS(Programmable Power Supply)、CC通信信号を介したファームウェア・アップグレード、認証メッセージなどのオプションのUSB PD機能もサポートしている。
マイコン初期設定ツールであるSTM32CubeMXも更新され、ポート数を設定してSNK、SRCまたはDRPを選択できる新機能が追加された。
新しいSTM32開発エコシステムであるSTM32CubeMonitor-UCPDは、開発者がUSB Type-C / PD設定を選択し、USB Type-Cインタフェースを介して送受信されるデータと電力制御信号を視覚化することができる。無償のUSB PD解析用グラフィカル・ツールである同ツールを利用することで、インタフェース状態を監視してUSB PDプロトコル・メッセージをチェックできる。また、同ツールは、USB PDコマンドを対象ボードに送信することで、アプリケーション環境と通信可能。さらに、ワンクリックで簡単に変更できる電源ロールとデータ・ロール設定、取り扱いが簡単なシンクまたはソース電力プロファイル、アプリケーションをデバッグするためのプロトコル・メッセージ / バス電圧 / バス電流のリアルタイム・モニタといった機能も備えている。
STM32G0 Discovery Kit(STM32G071B-DISCO)は、任意のUSB Type-Cホスト(コンピュータ、スマートフォン、USB-Cドッキング・ステーションなど)への接続時にUSB Type-Cポートにアクセスし、電源能力の状態をチェックできる。STM32G071B-DISCOとSTM32CubeMonitor-UCPDを組み合わせることで、デバッグおよび開発用に大量の処理を可能にするプロフェッショナル・クラスのUSB PD解析ツールをとして活用できる。また、2つのUSB Tyep-C機器間でUSB PDデータ・パケットの追跡または挿入することもできる。
さらに、STM32G081B-EVALでは、STM32G0マイコンで管理されるふたつのUSB Type-Cポートを備えたドーター・カードが付属している。また、USB Type-C技術をさまざまなユース・ケースで評価するためのサンプル・プログラムも提供されている。
STM32G071B-DISCOの参考価格は約65.00ドル、STM32G081B-EVALプラットフォームは約382.00ドル。STM32CubeMXおよびSTM32CubeMonitor-UCPDは無償で提供されている。
詳細については、www.st.com/stm32g0-discovery を参照。