パナソニックは、床面の工事やカゴ台車の改造などに大きな追加投資をすることなく導入でき、走行ルートの変更にも柔軟に対応可能な自律走行・低床型 搬送ロボット「STR-100」を2月27日に発売する。

 昨今、物流業界ではEC(e-commerce)の急拡大により、宅配便の取り扱い件数が爆発的に増加する中、人手不足が深刻化している。特に、物流倉庫におけるカゴ台車の移動には、多くの労働者が必要となっている。また、こうした現場では重量物の搬送中に発生する労働災害が課題であり、安全面からも自動化のニーズが高まっている。




 このような省人化・自動化のニーズの高まりを受けて、パナソニックは、高精度自律走行と自動把持機能を搭載した、低床型の「STR-100」を開発した。本製品は、低床・高出力と同時に、独自アルゴリズムによる最大100台までの同時制御を実現している。(※1)


同社は、本製品を物流業界での「現場プロセスイノベーション」を実現するソリューションとして提供し、現場に貢献していく。


 なお、本製品は3月5日から東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN2019」のパナソニックブースに出展される。




※1:本搬送ロボットの制御には別途、群制御システムソフト(品番:NM-BTS100)が必要




品名/機種名 自律走行・低床型 搬送ロボット/STR-100


品番 NM-BTM100


発売日 2019年2月27日


走行方式 二輪速度差方式による直進、後進、旋回、カーブ


移動速度 前進:最大60 m/min、後進:12 m/min


可搬質量 最大800 kg


誘導方式 電子地図に基づく自己位置推定誘導方式

製品の特徴

1. 低床と高出力の両立


・ロボット高さ:132 mm


・最大搬送質量:800 kg




 本製品は、高さ132 mmの低床型のボディであり、既存のカゴ台車を改造することなく潜り込むことができる。その後、天板部が昇降し、カゴ台車ごと持ち上げ移動することができる。また、低床型でありながら、最大質量800 kgが搬送可能な高出力を実現している。

2. 高精度自律走行と自動把持機能


・無軌道での高精度な自律走行


・対象カゴ台車への進入/把持の自動化


・最大100台までの同時稼動を実現する群制御(※1)




 本製品は、床面の工事や磁気テープの貼付を必要とせず、電子地図を基に高精度な自動走行を行う。また、搬送対象のカゴ台車の位置を認識して自動的にカゴ台車の下へ進入し、持ち上げて固定する機能(自動把持機能)を有している。こうした機能により、省人化/自動化に大きな効果が期待できる。


 さらに、専用の群制御システムソフト(品番:NM-BTS100)を用いることで、パナソニック独自のアルゴリズムによって複数の分岐ポイントを同時制御し、最大100台までの搬送ロボットを衝突なく同時動作させることが可能。また、PC上で簡単に制御対象の搬送ロボット、走行ルート/エリアの設定・変更も可能だ。

自動進入・自動把持のイメージ

群制御のイメージ

情報提供元: MotorFan
記事名:「 パナソニック:自律走行・低床型 搬送ロボット STR-100を発売