場所:北海道旭川市西神楽2線19号
道路:国道237号線
方向:旭川市街地方面
機種:Hシステム
速度測定方式:レーダー式
制限速度:60km/h
この春、大阪の国道432号線に出現した、撤去されたHシステムのアーチにLHの撮影端末を設置し、路肩にレーザースキャンセンサーユニットを配した、レーザー式Hシステム、LiH(写真↑)。北海道のHもアーチだけを残し、それを流用すればこれと同じことができるということは言うまでもない。測定&撮影ユニットにかかるコストは別にすれば、ループコイルを路面に埋める手間と費用、さらに設置工事費も節減できるというメリットもある。
ただし、レーザースキャンによる速度測定は、降雨時、降雪時に雨粒や雪に反射して正確に測れないという意見もある。それが事実だとすると、冬季はほとんど役に立たなくなるということになる。果たしてその辺の問題はクリアできたのか、甚だ疑問だ。
写真左に写っているのは、レーザーパトカーに搭載されるレーザー式オービス、LSM-100(東京航空計器㈱製)。もちろん、パトカー専用というわけではなく、台座に乗せ電源を取れば、可搬式移動オービスとしても使用可能だ。
そのLSM-100が、国道36号線(実は国道40号線でも)で単独で試験運用されていたことは既報だが、わざわざ路面にループコイルを埋め、速度の計測精度を照合させていたことから、もしかしたら将来的に可搬式移動オービスとして運用されるのかも、と推測されていた。現在は2か所とも撤去されているところを見ると、なにかしらの試験結果が出たということらしい。果たして実用に供されるのだろうか。
ただし、LSM-100もまたレーザー式だけに、降雨時、降雪時の測定精度に対する疑惑は、LiH同様だ。
そもそも北海道の固定式オービスはなぜHばかりなのかという疑問には、積雪や凍結など、冬季の路面環境がループコイル式に向いていないというのが通説だった。が、レーダー式であっても降雨&降雪の影響を受ける以上、決して万能というわけではない。さらに、道央道には北海道唯一のループコイル式、L型オービスが設置されている。高速道路とはいえ、冬季は積雪により頻繁に通行止めになるほどの路面環境だ。それでもHシステムへの代替えは行われなかった。
ということは、実のところ、高速道路にL型を設置した後、ループコイル式ならではの何かしらの問題が起こり、北海道警が路面環境の影響を受けにくいHシステムの製造メーカーである三菱電機㈱の営業戦略に乗った、ということもできるのだ。が、その三菱電機㈱が速度測定機器の製造&販売から撤退した以上、もはや市場を独占している東京航空計器製のオービスを使わないわけにはいかない。つまり、将来的にしれっとLHや新型のLが登場することもありうるというわけだ。
なにしろ北海道の速度取り締まりのかき入れときは、観光客がレンタカーなどで道内を走り回る、いわゆる春~夏~初秋の観光シーズン。乱暴に言えば、その季節だけ取り締まりの精度を確保できればいいと言っても過言ではないのではないだろうか?
果たして北海道初のLHが誕生するのか、情報が入り次第、報告します!