REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
このバイク、結構気になりませんか? フルフェアリングを装備したレーシーなスタイリング、250ccという排気量。そして何よりも 本体価格で50万円を切るリーズナブルなお値段とくれば、誰もが注目する。ネーミングも末尾にRが付けられているし、走り屋でも一目置く存在……かもしれない !?
中国生産の製品だが街中でも多く目にすることができ、実際その人気ぶりは侮れない。今どきのニーズを着実に捉えた証と言えるのではないだろうか。試乗車はMotoGPマシンをイメージさせるトリトンブルーメタリックNo.2を採用したECSTARカラーの新規投入モデルだ。アーバンアスリートをコンセプトに仕上げられたスタイリングと新しいカラーリングは、エキサイティングな雰囲気がさらに強調された印象を受ける。
早速跨ると全体的なバランスと雰囲気がとても親しみやすい。車体のサイズ感、車両を扱う手応えとして感じられる重量感等が良い意味で平均的。大き過ぎず小さ過ぎず、軽くはないが重くもなく、何ともしっくりと馴染みやすいのが好印象だ。
見た目はスーパースポーツ然としているが跨がるとストリートスポーツとしての明確なわきまえがあり、前傾姿勢のきつくない快適なライディングポジション覚え、筆者の頭の中では多くの人への「おすすめ度」が上昇した。
搭載エンジンは同FモデルやネイキッドのGSR250と基本的には共通。水冷4サイクル直列(並列)2気筒、気筒当たり2バルブのSOHC。ボア・ストロークが53.5×55.2mmという248ccが採用されている。お気付きの方もいるだろうが、ちょっと懐かしさを覚えるメカニズムとロングストロークエンジンであることが見逃せない。24psの最高出力は8000rpm、22Nmの最大トルクは6500rpmで発揮され、同クラスライバルモデル達と比較するとポテンシャルを低い回転域で発揮できるのが特徴だ。
つまりごく普通の実用域の中で、もてる性能を存分に発揮できる機会が多くあるという事である。余談ながらローラーロッカーアームや低張力ピストンリングの採用とシリンダー壁面加工精度や吸排気効率向上等でフリクションロスの低減化が図られ低燃費性能の追求も訴求されている。
型式 2BK-DN11A
全長 / 全幅 / 全高 2,085 mm / 740 mm / 1,110 mm
軸間距離 / 最低地上高 1,430 mm / 160 mm
シート高 790 mm
装備重量 ※2 178 kg
燃料消費率 ※3 国土交通省届出値:定地燃費値 ※4 41.0 km/L(60 km/h) 2名乗車時
WMTCモード値 ※5 32.5 km/L(クラス2、サブクラス2-2)1名乗車時
最小回転半径 2.9 m
エンジン型式 / 弁方式 J517・水冷・4サイクル・2気筒 / SOHC・2バルブ
総排気量 248 cm3
内径×行程 / 圧縮比 53.5 mm×55.2 mm / 11.5
最高出力 ※6 18 kW〈24 PS〉/ 8,000 rpm
最大トルク ※6 22 N・m〈2.2 kgf・m〉/6,500 rpm
燃料供給装置 フューエルインジェクションシステム
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスタ式
潤滑方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量 2.4 L
燃料タンク容量 15 L
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.416
2速 1.529
3速 1.181
4速 1.043
5速 0.909
6速 0.807
減速比(1次 / 2次) 3.238 / 3.285
フレーム形式 セミダブルクレードル
キャスター / トレール 25°35′/ 104 mm
ブレーキ形式(前 / 後) 油圧式シングルディスク / 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ(前 / 後) 110/80-17M/C 57H / 140/70-17M/C 66H
舵取り角左右 34°
乗車定員 2名
排出ガス基準 平成28年二輪車排出ガス規制に対応