■ 安全性・時間短縮
従来の金属3Dプリンティング方法は、金属粉末を敷き詰めてレーザーで焼結するタイプ(粉末レーザー積層法:SLS法)が主流だった。Metal Xで用いられているADAMでは、金属粉末を樹脂に閉じ込めたフィラメントを使用して造形するため、金属粉末が飛び散らない。さらに、粉塵爆発の心配もなく、安全に使用できる。 また、粉末を使用する場合には造形の段取りに半日から1日掛かってしまうが、Metal Xで用いるフィラメントでは5分程度しかかからず、所要時間の差は歴然だ。
■ 軽量化
ADAM方式では、 ある程度の傾斜までサポートを使用せずに造形することができるため、直接金属レーザー焼結法(DMLS)等の従来の金属3Dプリンティング方式では実現できなかった、パーツ内のインフィルやラティス構造を完全密封して造形できる。これにより、パーツの軽量化が可能になる。
なお、Metal Xにおける金属パーツの造形設計については、3D Printing Corporationホームページ掲載のMetal Xデザインガイド( https://dddjapan.com/blogs/news/metal-x-design-guide )にて、具体的な寸法から注意事項まで詳細に説明してあるので、造形設計の際には参考にできる。
■ 幅広い種類の材料に対応
Metal Xにて使用できる金属材料は、ステンレス鋼やチタン、アルミニウムなど多くの種類があり、金属パーツの造形の種類の幅が広がる。
最大ビルド容積:300 mm x 220 mm x 180 mm(x, y, z)
積層ピッチ:50μm
最大パーツサイズ・重量:250 x 183 x 150 mm, 10kg
プリンターサイズ:575 x 467 x 1120 mm, 75 kg
材料:17-4 ステンレス鋼、マレージング鋼 (H13, A2, D2) 、チタン Ti6Al4V、インコネル (IN) 625、銅、アルミニウム (6061, 7075)
ソフトウエア:Eigerクラウドベース / ローカルストレージ版 / 完全オンプレミス版