「特徴のひとつと言えるのは、社内に設けている技術教育講座。自動車関連だけで50を越える講座を用意しています。年度初めにカリキュラムが発表され、希望者は上司と相談したうえで受講します。講師は社内のスペシャリストだけでなく、外部から招聘することもあります。社員なら誰もが必ず一度は受けたことがある、というほど普及しています。現在の自動車製品は、機械と電気とが密接に関係しています。学問の世界でも、新しい研究分野が生まれたり、境界領域の研究が盛んになっています。そのため弊社に入社してくれるエンジニアのバックボーンも様々です。一方で、どのような学術的バックボーンを持ったエンジニアでも、業務を行なううえで専門外の知識が必要になる場面が必ず出てきます。そうした時に、この技術教育講座を通じて、仕事に直結した知識を増やしていけるわけです」
通常業務に関しては、OJTを通じて先輩から教わっていく。そしてジェイテクトでは、業務を通じて横の繋がりが生まれ、経験豊富な先輩社員に質問する場面が増えていく。これは仕組みというよりは社風であり、それを支えるのは管理職の姿勢である。
「もちろん部署を越えてのコミュニケーションは大歓迎です。業務を円滑に進めるためだけでなく、知識や技術を伝えるためにも、良い意味での先輩後輩という関係性を築きやすい環境を整えるよう配慮しています」
世界各地に研究所・工場・事務所を構えるジェイテクトだから、グローバルに活躍したい、という想いを持って入社する社員も多い。そうした若手エンジニアに対して、どのように対応しているのだろうか。
「確かに、グローバルに活躍するチャンスは少なくありません。語学トレーニングという形で一定期間を海外で過ごすことも可能ですし、テクニカルセンターに赴任することができます。海外事務所の駐在員として活躍する若手もいますし、海外出張はたくさんあります。そもそも国内の社内にも外国籍社員は多くいますから、国内勤務であっても、一日英語しか話さなかった、という時もあります。このような環境ですから、英語力は武器になりますが、仮に英語が苦手でも、できるように育てますから安心してください(笑)」
ジェイテクトが求める若手エンジニアとは、どのような人材なのだろうか。
「もちろん最低限の学問的素養は必要です。弊社は機械系のイメージが強いかもしれませんが、近年は電気系や制御系の採用が増えています。それに、環境工学や材料を学んでいたエンジニアもいます。もちろん専門分野はひとつの特技として大切にしてほしいのですが、社会に出てからは伸び代が求められます。そこで重視するのは、パーソナリティ=魅力的な人間であるか、ということ。先輩や上司に対しても、物怖じせず積極的に、前向きな意見を述べてほしい。若手は経験が少ないわけですが、一方でベテラン社員は知らず知らずのうちに社の色に染まってしまう面もある。そんな時、若手なりの感性を生かして意見を言える、そんな人間性を持ったエンジニアを求めています」
サプライヤーは、完成車メーカーの下請けではない。要素技術に関しては、完成車メーカーよりもサプライヤーのほうが知っている、というのは業界の常識だ。ジェイテクトは世界中の完成車メーカーを顧客に持っており、自社製品を通じて世界と接する機会がある。1台のクルマについてではなく、ひとつのシステムを媒体にクルマを深く理解したいというエンジニアにとって、じつに魅力的な企業ではないだろうか。
株式会社ジェイテクト
〒450-8515 愛知県名古屋市中村区名駅4-7-1
http://www.jtekt.co.jp