PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
産業技術総合研究所:リグニンのない木質を形成!?そこで森林総研は、日本固有の針葉樹で一種一族のためリグニンの均一性が高く、また国内の樹木の21%を占めており林業の主要樹木でもあるスギに着目。140 ℃に保ったPEGにスギを加え、少量の酸と共に攪拌して、木材中のリグニンを分解すると同時に分解したリグニンがPEGと結合して、物理特性を改質した形で分離する技術を開発した。
この技術を用いて製造した改質リグニンを含浸樹脂に17%添加してGFRPを製造したところ、エポキシ樹脂を用いたGFRPよりも常に高い引張弾性率と低い吸水率を示したことが、加速劣化評価の結果として明らかになっている。