バッテリーには水冷式の全固体電池を採用し、容量は95kWh。800Vの急速充電を使えば、約15分で充電が完了する。そして満充電での航続距離はWLTPサイクルで500kmというから、実用性は非常に高い。
また、フロアに内蔵されたコイルから非接触で充電ができるアウディワイヤレスチャージング(AWC)にも対応している。全個体電池は非常に軽量であり、ボディにもカーボンとアルミ、複合材を多用し、重量は1550kg未満に抑えられている。
動力となるモーターはフロントに1基、リヤに2基搭載し、フロントは150kW(204ps)、リヤは350kW(476ps)を発揮。最高出力はトータル500kW(680ps)で、さらにブーストモードでは570kW(775ps)に達するという。最大トルクは830Nm(84.6kgm)で、0-100km/h加速は2秒未満で走りきるという速さを誇る。
インテリアも斬新だ。乗員は2名だが、運転席はインナーモノコックシェルに組み込まれており、横にスライドする。これにより、サーキットを走る時はレーシングカーのようなセンターコクピットとすることができるのだ。これはステアリングやペダル類は全てバイワイヤとしたことで、可能になったという。
ボディサイズは全長4.53m、全幅2m、全高1.15mで、ホイールベースは2.70mと、ショート&ワイドなフォルム。カリフォルニア州マリブのデザインスタジオが担当したこのデザインはシューティングブレークのようなフォルムが特徴。リヤエンドには格納式の2分割大型スポイラーも備えている。
PB18 e-tronのPBは、発表の場となったペブルビーチから、18という数字はLMP1のR18 e-tronから付けられたそうだ。パワートレインだけでなく、多くの新機構が盛り込まれたPB18 e-tron、ひょっとして近未来のR8の姿を示唆しているのかもしれない。