PHOTO●やすこうちてつや(YASUKOUCHI Tetsuya)
REPORT●キッシー岸田 (KISHIDA Toshimasa)
取材協力●Gogoro
SPECIAL THANKS●Jack Ting
●ヤマハ発動機と台湾GogoroがEVにおける協業の検討を開始
https://motor-fan.jp/article/10005655
1分で分かるGogoro
Gogoro社は台湾で2011年設立。15年に7月に電動スクーター「Gogoro(現在はGogogro1に改名)」のデリバリーが開始された。16年8月には早くも販売台数1万台を突破し、17年5月にはGogoro2も登場。価格が抑えられたこのモデルが大ヒットし、1か月で1万5000台ものセールスを記録した。このGogoroが画期的だったのは、バッテリースタンドを各地に設置し、そこで充電済みのバッテリーに交換するシステムを採用したこと。これにより、バッテリーの充電時間の問題を見事に解決してみせたのだ。ちなみに日本では2月から石垣島でレンタルサービスがスタートした。
加速タイムは500ccのスクーターにも匹敵する。
台北市より約1時間の場所にある、極限サーキットにてGogoro社のテストが行われる。そんな情報をキャッチした私(キッシー岸田)は、早速台湾へ飛んだ。
年に何回か台湾を訪れるけれど、その度に街中でGogoroを見かける機会が急速に増えているのを実感していた。だから、Gogoroに乗れるチャンスを伺っていたんだけど、今回、いよいよそれが実現する。しかもサーキットで!
ということで、台湾の空の玄関口である桃園空港から極限サーキットへ直行して、早速試乗を開始。ここは何度もレースで走ったことがあるのだが、テクニカルなセクションが多く、コーナーからの立ち上がり加速が重要となる。また、ブレーキも多用するハードなコースだ。
Gogoroの主なラインナップは、2015年に発売された初代モデル「1」とその性能強化モデル「S」、そして17年発売の第二世代モデル「2」。まず試乗したのは、スタンダードのGogoro2だ。ゼロからの発進は電動バイクの最も得意なところで、スムーズかつ鋭い加速。もたつきなど皆無で、むしろ「速い!」と思わせるパワー感があって、ストレートもグイグイ伸びる。カタログデータによると、Gogoro2の0〜50mタイムは4.3秒。ノーマルの125㏄エンジンスクーターだと速くて5秒後半、500㏄スクーターでも約4.2秒というのが相場なのだから、速いわけだ。エンジン車のような駆動ロスがないが、エンジン車のような操作感覚で乗れるのもいい。
そして、倒立サスペンションなどが装着されたGogoro1系のテスト車両(メイン写真)に乗り換える。こちらの0〜50mタイムはなんと3.7秒台!SS1/32mileマシンのようにリヤサスをリジッド化していない街乗り仕様では、驚異的な速さと言える。
そして、このGogoro改の特筆すべき点は速さだけでなく、車体周りの剛性感もしっかりあるところ。サーキットというハードな環境でもガンガン攻められるのだ。台湾では市販スクーターの開発テストもサーキットで行われることが多いのだが、Gogoroも同社に勤務する台湾のトップライダーたちが精力的にテストを行っている。こうした開発姿勢によって、Gogoroはエコなだけではない、走っても楽しい電動スクーターに仕上がっているのだ。スクーターにうるさい台湾で人気が出るのも納得、の完成度である。
鋭すぎる加速&十分な航続距離
Gogoro 2 Series
Gogoro 1 Series
SPECIFICATIONS
全長×全幅×全高:1860mm×670mm×1090mm
軸間距離:1306mm
シート高:770mm
車両重量:122kg(バッテリー2本搭載時)
最高出力:8.58hp/3000rpm
最大トルク:25Nm(モーター)/0~2500rpm
航続距離:110km(40km/h定地走行)
最高速度:90km/h
ブレーキ(前・後):ディスク・ディスク
タイヤサイズ(前・後):100/80-14・110/70-13
簡単で早いバッテリー交換
Gogoroのバッテリー交換が行えるスタンド(Go Stationという)はGogoroのディーラー、ガソリンスタンド、コンビニなどに併設されており、その数は台湾全土で521か所も(2018年1月現在)。スマホのアプリで「Go Station」を検索することができるので、初めて行く場所でも安心。
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街中の2人乗りも快適・快速!
駐車スペースがそこかしこに!
スクーターの大群が道路を占拠!
車両価格は高いが、補助金がもらえる!
バッテリーのレンタル料も必要
Gogoroスタッフのみなさん、謝々!
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