ひたむきなまでのコンパクトさによる軽快な走りや、欧州車を彷彿とさせるシンプルでオシャレなデザイン、またはコストパフォーマンスが抜群にすぐれているなど様々な要素が入り混じって、いまやコンパクトスポーツの筆頭として、ベンチマークに位置づけられているスイフトスポーツ。現行モデル(ZC33S)と比較しながら、先代にあたるZC32S型を中古で買うときにベストな1台を見極めるポイントを紹介していこう。

発売から生産終了までほとんど変更なし!

いまやコンパクトスポーツの筆頭として、ベンチマークに位置づけられているスイフトスポーツの現行車(ZC33S)は2017年9月に登場したモデルで1.4L直噴ターボ車となっています。現行車はいままさに名車街道をひた走っているわけですが、先代にあたるZC32S型は1.6L・NAエンジン搭載の名車としてしっかりと名を刻んでいます。その理由はひたむきなまでのコンパクトさによる軽快な走りや、欧州車を彷彿とさせるシンプルでオシャレなデザイン、またはコストパフォーマンスが抜群にすぐれているなど様々な要素が入り混じっているというところでしょう。なにか"クルマって楽しい!"って素直に思わせてくれるのがスイフトスポーツの魅力なんですよね。今回はそんなZC32Sのスイフトスポーツを中古で買うときにベストな1台を見極めるポイントを紹介したいと思います。まずはその遍歴やスペックをチェックしてみましょう。

■SUZUKI・SWIFT SPORT/スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S)


【年表】


2011年12月:スイフトスポーツ発売(6MT)


2012年1月:CVT車発売


2013年7月:一部改良


2014年4月:価格変更(消費税率変更)


2015年7月:一部改良


2015年11月:カラー変更




参照:https://motor-fan.jp/catalog/SUZUKI/10552029/201112#201112



スイフトスポーツ見極め方法・その1:年式は気にせず走行距離や修復歴などの程度をみよ!

チャンピオンイエロー
プレミアムシルバーメタリック


スーパーブラックパール
スノーホワイトパール


アブレイズレッドパール
ブーストブルーパールメタリック


スイフトスポーツは標準車である『スイフト』のグレードのひとつと思われがちですが、れっきとしたいち車種として成り立っています。なのでじつは遍歴も『スイフト』とは異なっています。




ZC32Sのスイフトスポーツの発売はスイフトから遅れること約1年3ヶ月後で、最初は6速マニュアルからのスタートでした。ボディカラーは全6色のワングレードのみ。その後CVT車が追加されており、2013年には一部改良が施されて通称「2型」へと進化します。しかし、この2型への変更点はラゲッジルームのラゲッジシェルフに紐を追加するなどといった小変更に留めており、メカニズム的にはまったく変わっていないんですね。なので「1型」でも「2型」でもほぼ変わりないといっていいでしょう。ハッキリいって間違い探しなみにマニアックな違いしかありません。ただし、正式な発表はされていないものの、車両重量のカタログ値が2型になってから10kg軽く記載されています。これは多少の軽量化はなされたかもしれませんが、記載値は端数切り捨てなので実際に10kg軽量化されているかは謎です。




そして2015年11月の一部改良では白の色味が『スノーホワイトパール』から『ピュアホワイトパール』へと変更されています。これも比べてみなければわからないと思いますが、スノーホワイトパールのほうが若干青味がかった色といわれています。色は見る場所や経年劣化によって変わってきますし、そもそも白を選ばなければ関係のない話です。




つまり、ZC32Sのスイフトスポーツは2011年のデビューから生産終了(2016年12月)するまでほとんど変更はされていないので、中古車市場では前後期などの年式にさほどとらわれずに良質な個体を狙いにいけるクルマなんです。

スイフトスポーツ見極め方法・その2:じつは6速マニュアルのために作られたクルマ!?

【エンジン】


1.6L DOHC16バルブ吸気VVT(M16A):136PS/6900rpm、16.3kg-m/4400rpm




【ボディサイズ(mm)】


全長3890×全幅1695×全高1510




【車両重量(kg)】


1050(6MT車)、1070(CVT車)


※2013年7月以降(2型)のカタログ値はそれぞれ10kg軽量




【燃費・JC08モード(km/L)】


14.8(6MT車)、15.6(CVT車)




【使用燃料】


無鉛プレミアムガソリン

6速マニュアル:2速から5速がクロスレシオになっているのでキビキビとしたスポーツドライビングを楽しめる。6速まで採用することで高速走行時の快適性を確保しています。
CVT:CVTとはいえ7速マニュアルモードが搭載されているのでキビキビさは健在。しかもパドルシフトでアップダウンの操作ができるのでドライビングが楽しい。


ZC32Sのスイフトスポーツを選ぶにあたって最大の難関が、6速マニュアルかCVTかの2択です。『いやいや、マニュアルなんて考えていませんから』という人も少しだけ聞いて欲しいのは、このスイフトスポーツがデビューした当時に開発者の証言として「6速マニュアルを積むことを前提にホイールベースやフロント・オーバーハングを先代(ZC31S)より伸ばしました」という記事が残っています(『モーターファン別冊 ニューモデル速報 第459弾 新型スイフトスポーツのすべて』より)。




つまり、スイフトスポーツは6速マニュアルに最適化されたクルマになっているわけですね。どちらか悩んでいる人は、ぜひ6速マニュアルで楽しんでいただきたいところです。


とはいえ、CVTも7速マニュアルモード付きでスポーツドライビングに対応した設計となっているので、十分楽しめますよ!

スイフトスポーツ見極め方法・その3:ディスチャージヘッドランプの有無をチェック!

マルチリフレクターハロゲンヘッドランプ[マニュアルレベリング機構付]

ディスチャージヘッドランプ[ハイロービーム、オートレベリング機構付・メタリックグレー塗装]

スイフトスポーツに装備の異なるグレードは存在していませんが、唯一ヘッドライトのみメーカーオプションが設定されており、ディスチャージヘッドランプが選べるようになっています。つまりHIDですね。それがただ光源の違いだけなら問題ないのですが、ヘッドライトのデザインそのものがまったく異なるので、中古車選びをするときは気をつけましょう。




ハロゲン車はマルチリフレクター形状となっているのに対してHID車はプロジェクター形状になっています。しかもインナーカラーがメタリックグレーになっていて、かなりカッコいいです。パッ見の印象もだいぶ違います。また、HID車にはオートライトシステムも同時に搭載されるので利便性も上ですね。

スイフトスポーツ見極め方法・その4:純正オーディオを選ぶか社外ナビを選ぶか!

スイフト専用AM/FMラジオ付きCDプレーヤー

スイフトスポーツはフロントツイーター、フロントスピーカー、リアスピーカーと6つのスピーカーが標準装備されていますが、オーディオレス仕様なので中古車のオーディオはバラバラです。




インパネには2DINスペースが確保されているので、ほとんどのクルマはナビを装着していると思いますが、知っておいてもらいたいのはディーラーオプションのオーディオがかなり便利でカッコいいということです。後付けのナビは2DINスペースにいかにも後付けしましたという感じなのに対して、この『スイフト専用AM/FMラジオ付きCDプレーヤー』はインパネ部分までデザインされているので一体感が完璧です。




さらに、スイフトスポーツのステアリングにはオーディオスイッチがついているので、それらにも対応しています。社外ナビはステアリングスイッチに対応していない場合があるので必ず確認してみましょう。ただしこの専用オーディオはオーディオのみなので、ナビはついていません。ナビはスマホなどでOKという人はぜひ候補のひとつとして選んでみてください。ちなみにUSB入力端子の有無もチェックしましょう。

※写真はUSB入力端子が装備されていません。

この専用オーディオのオプションメニューとしてUSBの入力端子が用意されています。iPhoneなどをUSB経由で接続して音楽プレーヤーとして使えるようになるんですね。中古車をチェックする際はシガーソケットの横あたりにUSB入力端子があるか確認してみましょう。また、Bluetooth接続できるハンズフリーキットも追加で用意されていたので、搭載されているかもチェックしておきましょう。

タマ数が豊富だからこそ選びたい放題

ZC32Sのスイフトスポーツは人気車だったので中古車がたくさん出まわっています。しかもワングレードだったおかげで良質な個体を選びたい放題です。


なので探すときのポイントをまとめると


・個体の程度


・6MTかCVTか


・ハロゲンかHIDか


・純正オーディオか社外ナビか


の4点に注目するときっとベストな1台に出会えると思います。ぜひご自身に最適なスイフトスポーツを見つけてみてください。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 スイフトスポーツ(ZC32S)のベストバイを見極める!中古車選択のポイントはココだ!