MF.jp編集部に導入したルノー・カジャー。まずは、遠出に連れ出してみようということで、お盆休みの真っ最中に560kmほど走ってみた。高速道路ありワインディングあり、渋滞ありで、果たしてMFカジャー号はどうだったか?


レポート日:2018年8月19日


オドメーター:5978km


TEXT&PHOTO●鈴木慎一(SUZUKI Shin-ichi)

100km/h巡航のエンジン回転数は2000rpm

運転席から見える景色。

 MF.jp編集長からカジャーの鍵を預かって駐車場で初対面。全長(4455mm)に対して全幅が広い(1835mm)が、さほど威圧感がないのは好印象だ。昨今の猫も杓子もSUV……という流れを内心苦々しく思っている身としては、ちょっとホッとしたりする。東京の混雑した道路を大きなボディのSUVが占領する状況を憂えているのだ。




 とくにオフロードを走る予定も毎週末キャンプへ行く予定もないけれど、SUVを選んでしまうのは、視点の高さと視界の良さに魅力を感じるからなのだろう。カジャーも乗ってみて、セダンやハッチバックより高い視点が心地よい。ただし、日頃セダン(BMW320i)に乗っている身からすると、左前輪あたりの死角が気になるのも事実だ。

 せっかく初対面したのだから、ちょっと遠くまでドライブしてみよう、ということで都内〜中央高速〜ワインディング(ビーナスライン)〜お盆休みの高速道路渋滞(20km)にもはまってみた。燃費を含めた第一印象をお伝えしたい。




 トルコンAT(ZF8HP)から乗り換えると、ゲトラグ製7速DCTの扱いは、ちょっとクセがあるように感じる。クリープがスムーズでなく、慣れるのに少し時間を要した。




 シートは、さすがフランス車、とくに凝った形状ではないのに、お尻が動かず、疲れにくい。でも、300kmくらいで、少し腰が痛くなったところをみると、ベストなフランス車シートというわけではないようだ。ちなみに、私にとってベストなフランス車シートとは、知り合いのカメラマンが乗っていたプジョー405のシート。これは絶妙だった。




 MFカジャー号のシートは、本革で運転席側には電動調整機能が付く。「シートはファブリックに限る(本当の高級本革シート、アルカンターラ/ウルトラスエードを除く)と思っているので、MFカジャーもファブリックのシートの方がきっと座り心地ももっとよかったのでは、と思ってしまった。

 さて、高速道路である。100km/h巡航のエンジン回転数は2000rpm+(目視で2030rpmくらいか)。エンジン音はうるさくはないが、1.2ℓターボエンジンが頑張っている気配は感じる。もう少し回転数が低ければリラックス度は変わると思うのだが……。

560km走って燃費は12.63km/ℓだった

 ということで、初めてなので短めに。




 燃費である。満タン法なので誤差が大きいことをお断りしておく。




 結果は563.1km走って12.63km/ℓだった。20kmの大渋滞にはまったこともあるが、正直、もうひと息伸びてほしいところだ。まだ慣らしも終わっていないから燃費については、今後も報告していきたい。




 MFカジャー号の車載の燃費計によれば、編集部に来てから1090.6km走って平均速度31.4km/h、平均燃費が11.11km/ℓと出ている。




 ちなみに、欧州仕様のカジャー(TCe130 MT 車重1320kg)の燃費は、NEDC複合燃費で17.24km/ℓとある。MFカジャーはエンジンは同じだが、トランスミッションが7速DCT。豪華仕様なので車重も1410kgある。とはいえ、燃料の指定がプレミアム(欧州のRON95仕様のため)だから、燃費はもう少し向上してほしい(運転が荒い?)。




 自分のBMW320iは、平均速度が30.5km/hで11.4km/ℓだから、MFカジャー号には13km/ℓ台はいってほしい……。

情報提供元: MotorFan
記事名:「 とりあえず、いろいろ560km走って燃費はどうだった?〈ルノー/カジャー長期レポートVol.3〉