ヨッテクは、「探しに行こう! 暮らしに活きるリハビリテーション」をサブタイトルに実施。「移動」「暮らし」「プラスワン」を2013年に掲げてリニューアル。3年サイクルでテーマに沿った企画を展開しており、2018年は「暮らしを彩るプラスワン」を全体テーマとしての開催となりました。
クルマ関連の出展は4つ。各ブースから、注目の4台をピックアップして紹介します。
神奈川県横浜市の東洋モータースのブースでは、長いアームが特徴的なTMN R11 ロボットという車いす収納装置を装着したメルセデス・ベンツ Cクラスワゴンを展示しました。TMN R11 ロボットは、イスラエルに本拠地を置くTMN社の製品で、ロボットアームを用いてリアのラゲッジルームやトランク内に車いすを収納する装置です。
その動きをプログラミングされたロボットアームが、車いすのセットされたホルダーをラゲッジルームに運んでいく様は、まさにロボット。この仕様でおよそ1分弱でリアゲートの開閉まで行えるようです。なお、展示車は車両に付いている純正の電動タイプのリアゲートを使用していますが、手動のゲートでも電動化対応が可能とのこと。また電動車いすの重量でも対応できるそうです。
写真で安全のために貼られたテープはおよそ右側、後部ともに90センチの位置。もちろんココまで輸送中の車いすが出てくることはなく、プログライミングにもよりますが、実際は車いすの幅プラスアルファとのことでした。
ステアリング周りに装着された、オレンジカラーが印象的な手動運転装置はイタリアのKIVI社のものです。
展示車両は「バリアフリーな輸入車で車のある人生をもっと長く」というコンセプトで福祉車両業務を展開するヤナセオートシステムズのもの。
ヤナセのグループ会社であるヤナセオートシステムズは、2017年9月26日に福祉車両分野へ参入するとリリースを発表しました。その際に業務協力が発表されたのが、福祉車両改造を手掛けるオフィス清水。東洋モータースは、オフィス清水製品の神奈川県の正規販売店となります。
現場スタッフによると、今回紹介したR11 ロボット仕様が車いす収納装置のすべてではないとのこと。
たとえば従来なら、ドライバーの障害にもよりますが、このタイプのボディだと小型の車いすを選んで助手席に畳んで入れるか、リアドアをスライドドア化するなどして、後部シート位置にリフトを設置して収納するか、はたまたルーフボックスにリフトで吊るして収納するか、という選択肢がありました。
車いすの収納方法だけでなく、リフトや運転装置などもにもさまざまなバリエーションがあり、ドライバーでありパッセンジャーである一人ひとりが、その障害を含めたライフスタイルに沿って、カスタマイズの仕様を選べることが重要であり、また魅力であるとのことでした。