塚本奈々美選手(以下塚本):
8月18日にニュルブルクリンクで開催されるVLN第6戦に出場します。6時間耐久レースになりますが、もうドキドキですよ。8月14日から現地で色々な講習を受けて、レースに出る予定です。
----チームとクルマは?
塚本:
今年のニュルブルクリンク24時間レース(SP8クラス)で2位と3位に入ったNovel Racingからトヨタ86で参戦する予定です。
----ニュルを目指す経緯は?
塚本:
ドライバーとしてのステップアップをずっと目指しているなかで、スーパーGTなどのレースにお金を出せば乗せていただけるといったお話はいただいてきてはいるのですが、私自身が「ドライバー」として認めてもらいと考え続けてきました。そのために、なにか修行できないかとも思っていました。
そうしたところ、Novelさんと出会い、これだけの体制があれば心強いし、チャレンジしたいという気持ちになってきました。Novelさんは経験も実績も豊富で、アテンドしていただくことや、クルマに関してもすべて信用させていただけるチームです。私は走ることだけを心配すればいいんだなということが見えてきたので、チャレンジする決心がつきました。
----とはいえ、ニュルブルクリンクといえば、難しいコースですよね。
塚本:
グランツーリスモで走ってみるとそこそこ走れるのですが、そのあと、シミュレーターでレッスンをすると、これが大変なんです。バンクやコースの凹凸の跳ねや逆バンクなど、シミュレーターで学ぶことが多いですね。
本当に難しいコースだということがわかります。同じリズムで走っていると、いきなり違うコーナーが来るんですよ。YouTubeでついついクラッシュ動画を見たりしてしまうのですが、みんな同じコーナーでクラッシュするじゃないですか……。シミュレーターでも、やっぱり同じコーナーでクラッシュしてしまいました。(笑)
人間の習性をもてあそんでいるかのようなコースですね。10回ピザピザって言って、肘を指すとひざって言わせるような(笑)
----VLNに出るということは、来年の24時間を視野に入れているということでよろしいですか?
塚本:
24時間レースに出るためのハードルは高いです。VLNは国際Cライセンスがあれば出られます。私は国際のBを持っているので、一応出してはもらえそうなんですが、そこから24時間レースを目指すとなると、チームが完走したうえで本人が1周25km×18周走っていないといけないんです。また座学があって、難しいテストをクリアしないといけない……。でも、チャレンジする価値はあるかなと。
----もしニュル24時間参戦となったら、ドライバーとしての幅が広がりそうですね。
塚本:
ニュルブルクリンクのレースは、毎周毎周違う路面で、毎周毎週違うことが起きているので、ドライバーとしての引出しが増やせると思っています。非常に勉強になるのではないかなと。
でも、ニュルを走るのは本当に楽しみですし、ドキドキです。でも、きっと協力していただいている方々のほうがもっとドキドキだと思います。
※ ※ ※
本番に向けて期待と不安がシンクロしている塚本奈々美選手。レースでの好結果と安全をモーターファンも祈っています!