シリンダー配列 V型8気筒
排気量 3982cc
内径×行程 83.0mm×92.0mm
圧縮比 10.5
最高出力 345kW/5250-5500rpm
最大トルク 700Nm/2000-4000rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 ロッカーアーム
燃料噴射方式 DI
VVT/VVL In-Ex/×
直列にエンジン生産を集約するのに8気筒だけはV型が残る?──というのは、V8は直4の構成要素の多くを共用できるため。だからボアは直4のM264と同じ83mm(ボアピッチ90mm)。オフセットピンの存在でウェブを挟まざるを得ないV6と違って、V8ではボアピッチを狭めればそのままエンジン長短縮に繋がるし、時流に沿ってS/V比を改善して冷却損失を減らせるロングストローク化も容易だ。
旧来の4.7ℓM278から比べると、700ccのダウンサイジングと同時にボア径は10mmもの(ボアピッチは16mm!)小径化が図られた。にもかかわらず最高出力は20ps以上増加している。高い燃焼圧力に耐えるべく、4気筒版とは異なりシリンダーブロックは砂型鋳造のクローズドデッキとされ、ボア内壁はダイムラーがNANOSLIDEと呼ぶアーク鉄溶射が施される。
■M177
シリンダー配列 V型8気筒
排気量 3982cc
内径×行程 83.0mm×92.0mm
圧縮比 8.6
最高出力 430kW/6000rpm
最大トルク 850Nm/2500-3500rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 ロッカーアーム
燃料噴射方式 DI
VVT/VVL In-Ex/×
■M178
シリンダー配列 V型8気筒
排気量 3982cc
内径×行程 83.0mm×92.0mm
圧縮比 10.5
最高出力 384kW/6000-6500rpm
最大トルク 670Nm/1800-5000rpm
給気方式 ターボチャージャー
カム配置 DOHC
ブロック材 アルミ合金
吸気弁/排気弁数 2/2
バルブ駆動方式 ロッカーアーム
燃料噴射方式 DI
VVT/VVL In-Ex/×
メルセデスのフラッグシップ・スポーツカーSLS AMGの後継モデルであるAMG GT用に新規開発されたV8ターボエンジンがM178。SLS用のM159型は自然吸気の6.3ℓという大排気量V8だったが、新型には4.0ℓターボが選択された。ボア83.0m m×ストローク92.0mmというディメンションは直4のM133と同一で、実際M133をベースにV8としたと公表されている。
M159同様のドライサンプ。ターボチャージャーはB M WのV8ターボ同様、Vバンク内に配置される内側排気で、ダイムラーでは「Hot Inside V」と呼んでいる。単体重量はこのセグメントでは最軽量とも言える209㎏。惜しみなく最新技術が投入されたダウンサイジング・スーパースポーツエンジンだ。