トヨタ自動車は、7月20日に、2019年3月末までにトヨタの100%子会社である株式会社トヨタIT開発センター(以下、ITC日本)の研究開発業務をトヨタのコネクティッドカンパニーに、ITC日本の100%子会社であるTOYOTA InfoTechnology Center, U.S.A., Inc.(以下、ITC米国)の研究開発業務をToyota Motor North America(以下、TMNA)に融合することを決定したと発表した。

 今回の融合により、自動運転技術開発やモビリティサービス関連の事業進展が加速しているなか、コネクティッド技術を通して、ユーザーの要望に沿ったより役立つサービスの提供に向けた開発加速と早期実用化に取り組んでいくという。


 トヨタは、2001年に新たなバリューチェーン構築を目指して、「ネットワークビジネス」領域の先端IT技術動向・マーケットニーズ把握を目的とした、ITC日本およびITC米国を、関係各社とともに設立した。現在両社は、主にコネクティッドカーのサービス向上に直結する、大規模情報処理技術や高速ネットワーク技術などの「通信・情報処理」領域の先端・応用研究に特化して取り組んでいる。


 トヨタは、ユーザーのニーズに対応したモビリティサービスを、より迅速かつ適切に提供することを目的に、両社とトヨタに分かれている「先端・応用研究」と「サービス・製品化」を同組織で行なうことで、迅速かつ柔軟に開発を進めることができる仕組みを共有し、開発プロセスのスピードアップに繋げていく考えだ。

現在のITC日本およびITC米国の概要


■ITC日本


設立時期:2001年1月


出資:トヨタ100%


資本金:17億2700万円


所在地:東京




■ITC米国


設立時期:2001年4月


出資:ITC日本100%


資本金:6100万ドル


所在地:カリフォルニア州




事業内容


・クラウドコンピューティングやソフトウェアの基本設計に関する革新的技術の研究


・先端通信ネットワークの技術に関する調査、標準化、研究


・MaaS関連技術の研究

情報提供元: MotorFan
記事名:「 通信・情報処理領域の先端・応用研究を担うトヨタIT開発センターをトヨタ自動車に融合し、開発のスピードアップを図る